今回は夏のイメージにぴったりな、トロピカルな花「ハイビスカス」についての紹介です。
ハワイでは州花として、マレーシアでは国花として、そして沖縄ではシンボルとして南国で愛されている花なんですよ。
ハイビスカスは春から秋までの長い期間、開花を楽しむことができます。
開花期間が長いがために、花の元気が無いなどの悩みも多くなるんです。
長い期間で花を楽しむためのポイントを知る必要がある花なんですね。
またハイビスカスは非常に種類の多い花。
その種類によって開花期間や、育て方のポイントが異なるんです。
こうしたところまで知っておかないと、なかなかあなたの疑問も解決しないのでは?
そこで今回はハイビスカスを育てる前に、ハイビスカスの種類から知っていきましょう。
そして育て方のポイントを、その後でしっかり押さえていただきたいと思います。
これでハイビスカスを長く楽しむことができるようになりすよ!
Contents
ハイビスカスってどんな花?
まずハイビスカスの育て方を見ていく前に、ハイビスカスがどんな花なのか?を見ていきましょう。
ハイビスカスは分類としては、アオイ科フヨウ属の常緑の低木という括りに振り分けられます。
この種の花の品種数は、なんと7千~1万種類も存在しているんですよ。
スゴイ数ですよね!
原産国については中国、インド洋、ハワイ諸島などと諸説あります。
ただ明確な答えは分かっていません。
ハイビスカスはなぞ多き花なんですね。
すでにハワイの州花であると伝えましたが、実際にハワイで多くの交配が行われた歴史があります。
そのため原産国の話を除いても、ハワイの花のイメージが強いかもしれませんね。
日本では基本的には、鉢植えで楽しむ花として知られています。
ただ沖縄などの暖かい地域では、低木の植物として地植えでの栽培も頻繁に行われているんですよ~。
そのため日本でのハイビスカスのイメージは、沖縄の花という認識が強いのではないでしょうか?
現地の沖縄では、身近な花という意味の「アカバナー」と呼ばれ親しまれています。
しかも沖縄では環境さえ整えば、冬であっても花を楽しむことができるんです。
さらにハイビスカスは観賞用以外にもあ、食用としての利用もあります。
ビタミンCやカリウムを多量に含んでいて、疲労回復に効果があるんです。
このようにハイビスカスは品種が多く、多種多様なため観賞用として広く愛されています。
一方で栄養価の高さから、食用としても多く利用されているんですね。
夏やトロピカルなイメージだけでなく、愛される魅力的な花ということが伝わったでしょうか?
それではこの後からは、ハイビスカスの品種についても見ていきましょう。
ハイビスカスの品種とは?
ハイビスカスには約1万の種類があるとすでにお伝えしましたね。
このように品種の多い花は、それぞれで特徴が異なるので育てる前に種類を選ぶ必要があります。
とはいえ、ハイビスカスについては大きく3つの品種に分けることができるんです。
3つの大別したものについて、それぞれの特徴を知っておけば品種選びに役立ちますよ。
それでは見ていきましょう。
オールドタイプ
まずはオールドタイプと呼ばれる品種です。
在来系とも呼ばれ、広く一般的に普及しているハイビスカスはこちらとなりますね。
暑さにも寒さにも比較的強く、花付きが良いことから育てやすい品種として知られています。
ただ気温が30℃を超えると花が減る傾向にあるので注意しましょう。
そういった場合は日かげに移す、すだれをかけるなどして暑さ対策をするのがおススメです!
中輪から小輪の花となるものの、環境によっては1年中花を楽しめます。
育てやすさの観点から、初心者の方におすすめの品種と言えるでしょう。
コーラルタイプ
続いてはコーラルタイプと呼ばれる品種です。
こちらは紹介する品種の中で、もっとも原種に近いタイプとなります。
形や色が珊瑚に似ていることから、コーラル(珊瑚)の名が付いているんです。
よく見かけるハイビスカスとは異なり、垂れ下がるように花が付きます。
また花びらに深い切れ込みがあることも特徴です。
暑さに強いものの、寒さには弱い品種となります。
またこちらも気温30℃以上で、花が減るので注意しましょう。
ハワイアンタイプ
最後はハワイアンタイプです。
こちらはニュータイプとも呼ばれています。
名前の通りでハワイで、ハワイ原種のものとブッソウゲを交配して誕生した品種です。
大輪の花を咲かせることが特徴となります。
またこのハワイアンタイプに分類される品種が、ハイビスカスの中でもっとも多いことも特徴でしょう。
色彩に富み、観賞用としての価値がとても高い品種ですね。
ただ暑さにも寒さにも弱く、流通量も少ない品種でもあります。
暑い時期というよりは、秋や春などの穏やかな気候で開花をしますよ。
品種についてはいかがでしたか?
ハイビスカスといっても、それぞれで大きく特徴が異なりましたよね?
育てやすさについては、読んでお分かりになったと思います。
オールドタイプが1番育てやすい品種なんですね。
耐寒性と耐暑性に違いがあるためでした。
ここまでで「ハイビスカスについて」が分かったと思います。
次からはハイビスカスの育て方を見ていきましょう。
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ハイビスカスの栽培で重要なポイントとは?
ハイビスカスの育て方において、もっとも重要なポイントがあります。
それは「栽培環境」です。
ハイビスカスは日光を好む花となります。
出来るだけ日光に多く当てる必要があるんですね。
注意点は日本は蒸し暑いので、日当たりの良さと合わせて風通しの良さも確保する必要がある点です。
また気温30℃以上で花付きが悪くなるので、高温期には明るい日陰に置きましょう。
品種の中で、ハワイタイプだけは梅雨明け頃から日陰に置くようにしてください。
ハワイタイプは唯一暑さに弱い品種ですので、暑さに対して早めの対応が必要となりますよ。
そして11月頃の涼しくなった辺りからは、室内に入れて栽培しましょう。
室内でも日の当たる場所に置いてあげてください。
また暖房で室温を管理できれば、冬でもハイビスカスの花を楽しめますよ。
実際に私の実家では1月に花が咲くこともありましたよ!
いかがでしたか?
ハイビスカスの栽培でもっと重要なことは日当たりです。
そして日本のように湿度が高い環境では、同時に風通しも必要となります。
また基本的には気温30℃で明るい日陰へ、11月頃の涼しい時期では室内への移動を覚えておきましょう。
この後はハイビスカスの栽培で、まず最初にやることを紹介していきます。
ハイビスカスの植え付けのやり方とは?
ハイビスカスの栽培では、種から育てることはあまりありません。
苗から育てることが一般的なんですね。
5月頃には園芸店やホームセンターなどにハイビスカスの苗が並びますよ。
店頭でビニールポットなどに入れられた苗は、根が成長していることが多いです。
そのため購入後はすぐに植え付ける必要があります。
そのためハイビスカスの栽培で、最初に行う作業は苗の植え付けになるんです。
それでは植え付けについて詳しく見ていきましょう。
ハイビスカスの植え付け時期と方法
ハイビスカスの植え付け時期は、上にも書いたように5月頃になります。
また植え付けの手順は以下です。
- 苗の入れられたビニールポットより、一回り大きい鉢を用意する
- 赤玉土小粒7:腐葉土3の割合の土を用意する
- ビニールポットから抜き、付いている土を崩さないように新しい鉢に置く
- 鉢に土を入れる
この際に、根と鉢の間にも土が行き届くように棒などで突きながら入れていく
(根が傷付かないように優しく) - 鉢の上部2~3cmのところまで土を入れる
- 鉢底から溢れるまで、たっぷり水を与える
その後は日当たりの良い場所で管理する
植え付けの手順は以上です。
分かりにくい場合はこちらの動画が参考になるのでご覧くださいね!
植え付けについては分かりましたか?
植え付けの時期は、苗が出回る5月頃なので分かりやすいですね。
何月に購入したとしても、鉢の植え替えは今後の成長のためにも必要です。
キレイな花を咲かせるために頑張りましょう!
また土は水はけの良い土にするために、すでにお伝えした配合となります。
買ってすぐの場合は根を傷つけないようにすることがポイントですよ。
2年目、3年目になると結構ザクザク切ってしまってもちゃんと芽が出てくる印象があります。
そんなに神経質にならなくてもいいかもしれませんね!
植え付けについてが分かったところで、続いては日々の手入れについての紹介です。
ハイビスカスの日々の手入れは?
ではここから、ハイビスカスの日々の手入れについてを見ていきましょう。
水やり
ハイビスカスは成長期が春~秋にかけて、4月~10月頃となります。
この頃は土の表面が乾いたら、鉢底から溢れるくらいにたっぷりと水を与えましょう。
成長期は水切れしやすいので、乾燥に特に注意してください。
高温期の真夏では、必要に応じて朝夕の2回与えた方が良いでしょう。
11月~3月は休眠期となります。
土が乾いてから2~3日後程度の少なめの頻度で与えましょう。
鉢皿に溜まった水は毎回必ず捨ててくださいね。
根腐れの原因になります。
肥料
肥料についても成長期に合わせて必要となります。
5月頃~10月頃ですね。
ハイビスカスは、成長期に多めの肥料が必要となります。
効き目の緩やかな遅効性(ちこうせい)の固形肥料を与えてください。
ポイントは規定量よりやや多めに、土の上に施すことです。
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花がら摘み
ハイビスカスの花は、花が咲いても1日でしぼむ1日花です。
花がらはそのままでも自然に落ちますが、花がら摘みをした方が花付きが良くなります。
可能な限りマメに実施しましょう。
ポイントはガクごと摘むことです。
ちなみにガクとは、花葉の1番外側についているものを指しますよ。
手だと取りづらいのでハサミを使うのがおススメです。
剪定(せんてい)
ハイビスカスの剪定では、その実施時期に注意が必要です。
なるべく長く花を楽しみたいので、花が終わってから剪定しましょう。
具体的には10月~11月です。
冬越しのために室内に入れる前ということにもなります。
剪定はザックリで構いません。
全体の3分の1~2分の1の高さになるようにカットしましょう。
必ず葉を数枚残してください。
葉を残さないと剪定後の生育が悪くなります。
また冬でも室内などで花を楽しみたい方は、剪定をする必要はありませんよ。
あなたがどうやってハイビスカスを楽しみたいのか?
それによって変わってきます。
植え替え
ハイビスカスは成長期が早い植物です。
1年~2年程度で植え替えをする必要があります。
根詰まりして成長を邪魔してしまうためですね。
植え替えは大きく育てるパターンと、大きくさせないパターンの2パターンがあります。
大きく育てるパターン
大きく育てる場合には、植え替え後の鉢に一回り大きい鉢を用意します。
5月~10月の成長期で、ハイビスカスが元気な時期に行ってください。
- 水はけの良い土(赤玉土小粒7:腐葉土3)を新たに用意する
- 鉢から抜いたハイビスカスについた土はそのままで、新しい鉢に置く
- 株を置いた鉢に土を入れ、根と鉢の間に土が入るように棒などで突く
(根が傷付かないように優しく) - 鉢の上部2~3cmのところまで土を入れる
- 鉢底から水が溢れるまでたっぷりと水やりをする
ここまで終えたら、その後はそれまで通りに管理しましょう。
先ほどの動画はこちらのパターンでしたね。
念のためもう一度・・・。
大きくしないパターン
大きくしないための植え替えでは、生育期の中でも5月~6月に植え替えをします。
上の植え替えより時期が限定的なので注意しましょう。
- 鉢から抜いたハイビスカスの根の土を崩す
この時に3分の1ほどの土を取り除く - 根鉢の部分の土を軽く落とす
(根鉢とは、根がしっかり張ったことによりできた根と土の塊です) - 根や根鉢の土を落とした株を、元の鉢に戻す
- 植え付け後には枝を2分の1~3分の1ほど剪定する
- 鉢底から水が溢れるまでたっぷりと水を与える
こちらの場合も、その後は元の管理に戻します。
こちらはハイビスカス自体を小さくということです。
新しい鉢を用意することもないのでスペースが狭い場合にはこちらがおススメですよ^^
ちなみにうちもこのパターンで育ててます。
ハイビスカスの日々の手入れはいかがでしたか?
そこまで難しい点はありませんよね。
比較的、ハイビスカスは成長が貪欲な花となります。
生育期の水切れ、肥料切れに注意をしましょう。
また根詰まりも早めに起こりやすく、1年に1回は植え替えが必要です。
特に注意したいポイントはこんな感じですね。
こちらでハイビスカスについての説明が一通り終わりです。
最後にまとめを見ていきましょう。
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ハイビスカスの育てかたとは?品種についても知る必要がある~まとめ~
ここまでハイビスカスの育て方についての紹介をしてきました。
意外と難しくありませんでしたよね?
最初に、品種を理解して正しく品種選びからするのがポイントです。
初心者の方や、冬まで花を楽しみたい場合はオールドタイプを選ぶんでしたよね。
また育て方の中で、特に大切なのは環境でしたね。
たっぷりと日を当てて、蒸れないように風通しに注意しましょう。
南国っぽいイメージ通りが適正な生育環境ということですね。
日々の手入れでは水切れに注意が必要でした。
生育期には肥料切れにも注意しましょう。
成長が早い植物ということを認識しておく必要があるということですね。
ハイビスカスはこれからの季節にピッタリの花でしょう。
もしかしたら育ててみたい!と思ったこともあるのではありませんか?
ハイビスカスの苗が店頭に出回る季節。
ぜひ、今年はハイビスカスの栽培にチャレンジしてみては?
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