さまざまな種類があるユーカリ。
でも、いざ育ててみるとなんだか気難しい?
そんな事はありません。
ちょっとしたコツさえつかめば誰でも上手に育てる事ができるんです。
ユーカリの魅力といえば、レモンユーカリなどのとてもいい香り。
そして、ギンマルバユーカリなどのすてきな銀白色の葉。
オーストラリア原産で乾燥にも強く丈夫。
そんな魅力がたくさん詰まったユーカリを上手に育てたいのに、うまくいかない。
たとえば、こんな事ってありませんか?
葉がパリパリになったり、楽しんでいた香りが最近あまりしない…。
そんな「困った」を、ユーカリの性質をきちんと理解しながら解決していきましょう!
Contents
ユーカリの育て方~基本編~
ユーカリはオーストラリア原産で常緑の高木です。
成長がとても早く、地植えでは1年で1mを超える可能性もある樹種です。
その点、鉢植えの場合、50cm~60㎝辺りで管理ができます。
ある程度の高さで剪定(芯止め)することで幹に栄養がいき、太くしっかり育ちます。
その後も成長を見ながら、適宜剪定する事が大事です。
すでにお伝えしたように、乾燥に強いユーカリ。
水もあまり必要なさそう。
そんな風に思っていませんか?
水やりの頻度は?
乾燥に強いユーカリですが、水が嫌いなわけではありません。
土の表面が乾いたらたっぷりあげるのが基本です。
土がいつまでも湿った状態が苦手なので、土が早く乾燥する用土を選びましょう。
保水性のある観葉植物用土よりハーブ用土の方がいいでしょう。
オーストラリア原産のユーカリ。
日当たりは十分確保したいですよね。
でも、気候が違う日本で上手に育てるには知っておきたい事があります。
日当たりはどのくらい必要?
日当たりが良ければどんどんと成長して育ってくれるユーカリ。
基本は、終日戸外で管理します。
寒さに弱い品種であれば、冬の間は室内の日当たりのいい場所で管理した方がいいでしょう。
また、暑さに強いイメージですが、日本の高温多湿な夏はユーカリにとって意外に過酷です。
置き場所にも注意が必要です。
ベランダのコンクリートに直に置いてしまうと熱が伝わりやすくなってしまいます。
工夫して、風通しよくしてあげたいですよね。
たとえば、鉢の下にスノコのような物を置いてあげるのもいいかもしれません。
また、ユーカリの状態によってはこんなことが必要な場合もあります。
- 直射日光を避け、少し涼しい場所へ避難させる
- 半日陰に移動させる
日当たりのよすぎる場所に置いているあなた。
ちょっとした工夫でさらにユーカリが成長してくれるかもしれませんよ!
成長がとても早いユーカリ。
肥料は必要なのでしょうか?
肥料はいつどのくらいあげればいいの?
成長を促す肥料は、どんどん大きくなるユーカリには向きません。
鉄分や微量(びりょう)元素(げんそ)不足による「クロロシス」予防のため、活力剤を与える程度にしましょう。
「クロロシス」をおこすと、葉や茎に斑点が出て、抵抗力が落ち病害虫にもかかりやすくなってしまします。
育てていると乾燥に強いはずのユーカリの葉がなんだかパリパリ…。
どうしよう、このまま枯れちゃうの?
何が原因?
何か解決方法はないの?
こんな方、案外多いのではないでしょうか?
それでは一緒に原因を探っていきましょう。
【おすすめ記事はこちら】
ユーカリの葉っぱがパリパリに!これって水不足だけが原因?
その原因は大きく分けて2つ!
水分管理
ユーカリはオーストラリア原産で、乾燥を好む植物です。
そこで、多くの方は、過湿にならないよう水やりには注意を払っていると思います。
ユーカリの種類にもよりますが、過湿による根腐れや夏場の蒸れには注意が必要です。
といっても、ユーカリは水を嫌うわけではありません。
成長がとても早いので水分を必要とするけれど、土は早く乾燥することを好む植物なのです。
また、水やりは季節によっても当然管理が違います。
春と秋
春と秋は、どんどん成長する季節です。
日光に当ててしっかり成長させてあげてください。
ユーカリの種類にもよりますが、成長する時期のため、水分も必要とします。
成長具合や土の状態をよく見て水をあげてください。
夏
夏はユーカリを枯らしてしまう危険が多い季節です。
乾燥を好むユーカリなのに意外と思われるかもしれません。
でもユーカリは日本の高温多湿の気候は少し苦手です。
そのため、水分を与えても、高温多湿の気候のため、鉢の中が蒸れやすい状態となり根腐れをおこしてしまう可能性もあります。
また、成長自体もあまり進みませんので、水分も過湿と夏の高温に注意しながら管理してください。
土の状態を良く見て、完全に乾いていたらたっぷりと水やりします。
でも、夏の湿度の高さにも注意し、控えた方がいい場合は控えます。
冬
冬は、寒さに弱い種類以外は、ユーカリにとって夏ほど過酷な季節ではありません。
土が乾いている時は水分を与えますが、相変わらず過湿は禁物です。
もちろん水受けトレイに水が溜まったままでは根腐れの危険が増しますのでNGです。
成長による根詰まり
ユーカリはとても成長が早く、根もグングン伸びます。
鉢の中に根が伸びるスペースがなくなってしまうと水分も吸えなくなってしまいます。
2~3年に1回、成長期である4月~8月頃に一回り大きな鉢に植え替えをしてください。
下の手順を参考にしてみてください。
- 一回り大きな鉢を用意する。
※根詰まりしにくく水はけのよいスリット鉢がおすすめ。 - 鉢底ネットを敷き、鉢底石を入れる。
- 新しい土(ハーブ用土をおすすめ)を半分程度入れる。
- 植え替えるユーカリの根土はあまり強引に崩さない。
軽く崩したら、傷んだ根を少し整理する程度にとどめる。
※初心者は根土を崩さない方が無難。 - ユーカリを置き、鉢の縁から2~3㎝程度下まで土を入れる。
- 鉢の下から水が流れ出るまでたっぷり水やり。
※トレイに水を溜めたままにしない。
さて、ユーカリと言えば、その魅力ある香りですね。
レモンユーカリなど芳香のある種類のユーカリを育てていると、こんな悩みはありませんか?
なんだかザラザラしていた葉がツルツルしてきて、いい香りがあまりしなくなってきた…。
そんな方、必見です!
ユーカリを良い香りに育てるには?
レモンユーカリは、水を与えすぎたり湿度の高い場所に置いていると…
葉の表面にある繊毛(せんもう)のようなものが消えてしまい、ザラザラだった葉がツルツルになります。
実はこの繊毛がポイントなんです。
この繊毛から香りが出るため、ツルツルの葉になると香りがしなくなるんです。
そんなときはユーカリのある性質をうまく利用しましょう!
ユーカリは乾燥することによって、
葉から水分をたくさん吸収しようとしたり、せっかくの水分を蒸発させないようにと繊毛をつくるんだとか。
レモンユーカリなど寒さに弱い種類は、冬の間は明るい窓辺で育てていることが多いでしょう。
でも、暖かくなってきたら、枝を剪定して日当たりのよい戸外に出し、水を与えず管理してみてください。
3週間程度もすると、香りを放つザラザラの繊毛がついた新芽が展開してくるようですよ。
せっかく育てたユーカリの葉。
収穫するのもまた楽しみですよね?
いい香りを楽しむ、とっておきの方法をご紹介しちゃいます!
ユーカリの葉を収穫しよう!その後の活用方法は?
ハーブティ
乾燥させたドライの葉でも、摘みたてのフレッシュな葉でも大丈夫。
ドライハーブの場合は、ティカップ1杯に対し、ティスプーン山盛り1杯程度。
フレッシュハーブの場合は、ティカップ1杯に対し、葉が5~7枚程度を目安にしてください。
ティポットにハーブを入れたら熱湯を注ぎ、4~5分蒸らしてくださいね。
温めておいたティカップに注いでできあがり!
さわやかな香りとすっきりとした味を楽しんでください。
ハチミツやジャムなどの甘味をプラスしてもおいしく頂けそうですね。
クリスマスリース
100円ショップにリースの土台が売っています。
カットしたユーカリの葉を自分のセンスでリースの土台に挿していくだけ。
好みでリボンやいろんなパーツを一緒に飾ってもいいですね。
ハーブバス
ドライハーブの場合は、リネン、コットン、ガーゼなどの布の袋に入れて口を閉じてバスに入れて。
フレッシュハーブの場合は、茎を束ねてそのまま入れても楽しめますよ。
自分で育てたユーカリのお風呂。
よりリラックスした時間を満喫できそうですね。
いろんな楽しみ方を発見できましたか?
それでは、ユーカリを丈夫に、そしていつまでもいい香りに保つ育て方をおさらいです。
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ユーカリの育て方で丈夫に香り良くする方法~まとめ~
- 乾燥には強いが、土の表面が乾いていたらたっぷりと水を。
- 日当たりで育てる事が大事!
でも、日本の夏は高温多湿で少し苦手。
状態によっては、涼しいところや半日陰に避難させてあげて! - ぐんぐん大きくなるユーカリに成長を促す肥料は必要なし。
病害虫予防には活力剤を! - 葉がパリパリになってしまうのは、水分管理と成長による根詰まりが原因。
季節による水分管理の違いを理解しよう。
特に夏場の水分管理は気を付けて!
成長が早いため、成長期の4~8月頃に、2~3年に1回は植え替えを。 - 水の与え過ぎ、湿度の高い場所に置いていると葉の繊毛がなくなり香りがなくなる可能性も!
いかがでした?
ユーカリを上手に育てて、いろいろな楽しみ方を自分なりに発見してみてくださいね。
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