秋の七草の育て方!風流な寄せ植えにチャレンジ!

LINEで送る
Pocket

暑さが和らぎ、涼やかな風とともに秋が訪れたことを感じる季節。

みなさんは秋の七草を知っていますか?

 

山上憶良が日本に古くからある秋の草花について詠んだ歌が始まりとされる秋の七草。

「ハギ、ススキ、キキョウ、ナデシコ、クズ、フジバカマ、オミナエシ」

 

どれも、私たちの普段の生活の中でよく目にする身近な日本の秋の代表的草花たちです。

この秋の七草。

 

春の七草とどう違うの?

そう思われるかもしれません。

 

私たちがよく知っている

春の七草は、無病息災を願い「七草粥」などにして食べられます。

 

でも、秋の七草は食べるためのものではありません。

おもに、観賞するためのものなのです。

 

日本に古くからある植物なので、手のかからないものばかり。

 

公園や道端で見かけることもあります。

 

そんな野趣あふれるナチュラルな秋の七草。

あなた流に、オシャレに飾ってみませんか?

 

<スポンサーリンク>

 

 

 

オミナエシ

 

 

奈良時代から鑑賞され、万葉集や源氏物語にも登場するオミナエシ。

秋の花と言われていますが、開花期は6月~9月と早めです。

 

暖地では10月頃まで咲かせます。

100㎝程度のスラリとした細い茎の先に、黄色の小花を密に咲かせる姿は素朴で印象的。

 

日本各地の池のほとりや草地に自生し、耐寒性・耐暑性ともに高く丈夫な性質です。

花や葉が臭いため、切り花にすると、水がひどく異臭を放つためあまり向きません。

 

庭植えでは、数株まとめて植え、群植して咲かせると風情があります。

鉢植えで育てることも可能ですが、生育が旺盛なので毎年2月~3月頃には植替えをしましょう。

 

また、地下茎を伸ばして増えるため、鉢植えでは、根が地表に盛り上がってしまうことも。

そういった場合は、乾燥を防ぐためにも忘れずに土を被せておくことが大切です。

 

丈夫なオミナエシ。

どんな場所でも育てることができるのでしょうか?

 

 

日当たりや置き場所

オミナエシは、日本各地の日当たりや風通しのいい池のほとり・草地などに自生。

 

基本的には日当たりのいい場所を好みます。

とはいっても、真夏の日光がガンガンあたる場所は少々苦手。

 

半日陰や木陰のような場所が最適です。

環境さえ合えば、特に手入れをしていなくても、毎年花を咲かせ丈夫に育ちます。

 

丈夫そうですが、水やりや肥料もあまり必要ないのでしょうか?

 

 

水やりと肥料

庭植えの場合、水やりは基本的に不要です。

 

ただし、オミナエシは本来、水を好む性質。

鉢植えの場合、表面の土が乾いていたら忘れずに水を与えましょう。

 

肥料については、多肥は禁物。

肥料が多いと、葉ばかりが茂って、かえって花が咲きません。

肥料は少量を心がけましょう。

 

庭植えの場合、植え付け時に少量の緩効性肥料を与えます。

鉢植えの場合、植え付け時と2月~3月頃の植替え時に少量の緩効性肥料を与えましょう。

 

 

次にご紹介するのは、空地や道端などで誰もが見かけたことのある、あの植物です。

 

 

 

ススキ

 

 

秋が訪れ、冬に向かおうとする時期。

ススキほど、季節の移ろいを強く感じさせる植物はないかもしれません。

 

ススキは、イネ科植物の多年草。

鑑賞できる時期は、9月~10月頃。

 

銀色に光る穂の部分は「のぎ」と呼ばれ、この部分が風に乗ってタネが飛ぶというわけです。

日本各地の空地や道端、高原、草原などに広く自生していて、普段、私たちがよく目にする植物です。

 

園芸品種はさまざまで、カラーリーフや葉の細いもの、斑入りや矮性種といったものも。

耐寒性・耐暑性ともに非常に強く、雑草のように強健で成長も早く、草丈は2mほどになります。

 

種も容易に飛んでしまうため、庭植えでは広がり大きくなりすぎるかもしれません。

鉢植えでの栽培も可能ですが、その場合は矮性種を選ぶ方が賢明です。

 

時期が来るとよく見かけるススキ。

日当たりがいい場所が好きなのでしょうか?

 

 

日当たりや置き場所

その通りで、ススキは日当たりのいい場所に群生し、大きな株の塊のように育ちます。

 

日当たりさえ良ければ、土質も選びません。

巨大化しやすいので、鉢植えでは毎年植替えが必要です。

 

そもそも水やり自体、必要なの?

 

 

水やりと肥料

庭植えでは水やりの必要はありません。

 

ただし、水自体は好む性質のため、鉢植えの場合、夏など乾きやすい季節には水を与えます。

肥料については、基本ほぼ必要ありません。

 

 

次にご紹介するのは、日本的で印象的なブルーの花を持つこの草花です。

 

 

 

キキョウ

 

 

キキョウの開花は6月~10月頃。

耐寒性もある多年草です。

 

楚々とした風情と野趣を感じさせる細い茎や葉が印象的。

背丈は、150センチ程度に伸び、その先端に星形の花を数輪咲かせます。

 

園芸品種では、花色が、白・赤やピンクなどの品種もあり、背丈が低い矮性種も。

育て方もあまり手がかかりません。

 

苗も簡単に入手できますが、種からでも比較的簡単に育てる事ができます。

種まきは4月から5月頃。

 

乾燥させると発芽しないので注意します。

また、生育が旺盛なので、鉢植えでは根詰まりを起こしやすくなります。

 

毎年植え替えるか、冬に株分けをするなどの手入れも必要です。

 

その姿から、あまり日当たりがいいところでは弱ってしまいそうな気も…。

日当たりはどうなのでしょうか。

 

 

日当たりや置き場所

キキョウは日光を好みますが、夏の直射日光や西日は苦手。

 

鉢植えであれば、夏は風通しのいい半日陰に移動させましょう。

地植えであれば、落葉樹の下など夏の日差しを避けることができるような場所が適しています。

 

水やりはどうでしょうか?

 

 

水やりと肥料

キキョウは過湿が少々苦手。

 

根腐れしないよう、乾燥気味に育てます。

地植えの場合は、水はけをよくするため、15㎝~30㎝程度の盛り土をしてから植え付けるといいでしょう。

 

鉢植えの場合も、水はけのいい土を用意しますが、表面の土が乾いていたら水を与えます。

肥料は植え付け時や植替え時に緩効性肥料を施しておきます。

 

また、開花時期は液肥を2週間に1回程度与えましょう。

 

 

次にご紹介するのは園芸店でもよく目にする花です。

 

 

【おすすめ記事はこちら】

桔梗の育て方!植えっぱなしで毎年咲かせる秘訣は?

 

 

ナデシコ

 

 

園芸店でよく見かけるナデシコ。

ダイアンサスという名前で販売されていることもありますよね。

 

多年草のものから1年草のものまであります。

園芸品種も多く、草丈も100㎝程度のものから矮性種までさまざま。

 

でも、秋の七草で詠まれたナデシコとはカワラナデシコと呼ばれるものです。

日本では、本州以西の河原や草原で自生したカワラナデシコを見る事ができます。

 

名前の由来も、河原で自生している姿からそう呼ばれるように。

開花時期は、地域によりますが6月~10月頃。

 

草丈80㎝程度で、細い茎の先は分かれ、その先に付く花は薄桃色や白、紅など。

5枚の花弁の縁が細かく裂けているのが特徴的です

 

耐寒性は強く、耐暑性はやや弱い面もありますが、性質は丈夫です。

種から育てることも簡単。

 

寒冷地であれば、春の3月~4月頃、暖地であれば、秋の9月~10月頃に種まきします。

またナデシコ全般に言えることですが、株が古くなると弱ってしまいます。

 

そうなる前に、挿し芽などをして株の更新をしておくと安心です。

 

耐暑性が少々弱いということは、西日は苦手なのでしょうか?

 

 

日当たりや置き場所

日当たりのいい場所を好みますが、夏の西日がガンガン当たるような場所は苦手です。

 

そのような場所では宿根できずに枯れてしまう可能性も。

地植えでは、場所を選びましょう。

 

鉢植えであれば、夏の間は半日陰になるような場所に移動できれば問題ありません。

 

水やりや肥料はどうでしょうか?

 

 

水やりと肥料

乾燥気味に育てるのが基本です。

 

庭植えでは水やりは必要ありませんが、鉢植えでは、土の表面が乾いているようであれば与えます。

肥料は、植え付け時に緩効性肥料を施します。

 

開花時期は2週間に1回程度の液肥を与えましょう。

 

 

次にご紹介する花は、丈夫すぎてどんどん増える?そんな花です。

 

<スポンサーリンク>

 

 

 

フジバカマ

 

 

フジバカマはキク科の多年草。

本州以西の川沿いの湿った草原などに自生します。

 

ところが、自生に適した環境が激減しており、絶滅危惧種となっているんです。

そのため、普段フジバカマとして園芸店で出回っているのは、交配され作られた丈夫なサワフジバカマ。

 

開花時期は、8月~10月頃。

草丈150㎝程度の細い茎の先に、直径5mm程度の小さな薄紫の花を房状に咲かせます。

 

耐寒性・耐暑性ともに強く、性質はいたって強健。

庭植えでは地下茎をのばしてどんどん増えます。

 

あまり広げたくない場合は、仕切りをするなど工夫しておいた方がいいかもしれません。

鉢植えでは、毎年植替えする必要があります。

 

日当たりのいいところがいいのでしょうか?

 

 

日当たりや置き場所

もともとの自生地が川沿いのため、乾燥は好みません。

 

そのため、日差しが強くあたり乾燥するような場所より半日陰の方が適します。

ただし、日照が少ないと花付きが悪くなるので、半日は日が当たる場所で管理しましょう。

 

乾燥が苦手ならば、比較的水やりは大事?

 

 

水やりと肥料

水切れするとひどく弱ります。

 

庭植えでは、夏場など乾燥が続くような場合は、水やりをします。

鉢植えでは、毎日水を与えましょう。

 

肥料は、植え付け・植替え時に緩効性肥料を少量施します。

追肥の必要はほとんどありません。

 

 

次にご紹介するのは、つるでクリスマスリースなんか作れちゃうあの植物です!

 

 

 

クズ

 

 

クズはマメ科のツル性の多年草。

根から採れるでんぷんを精製し、葛切りや葛餅の原料にもなります。

 

日本各地の河川敷や土手、荒れ地などでよく見ることができます。

クズの葉の繁殖力はすさまじく、あっという間に地面を覆いつくし、10メートルほどの長いツルを伸ばします。

 

開花時期は8月~9月頃。

一見すると藤の花を逆さに立てたような紫色のかわいらしい花。

 

その花のかわいらしさとは裏腹に、繁殖力のすさまじさから有害植物とされています。

丈夫さにかけては秋の七草の中ではダントツ?でしょう。

 

日当たりはどうでしょう?

 

 

日当たりや置き場所

ほとんど雑草のような種類のため、置き場所などを気にする必要もありません。

 

ということは水やりも不要?

 

 

水やりと肥料

水やりも肥料も不要です。

 

なにもしなくても、ぐんぐん成長していきます。

 

 

次にご紹介するのは、秋の時期に空地などでよく目にする風情ある植物です。

 

 

 

ハギ

 

 

ハギはマメ科の低木。

マメ科特有の根粒菌を根に持っており、空気中の窒素を吸収して育つことができるため痩せ地でも育ちます。

 

開花時期は、7月~9月。

赤紫色の花が穂状に集まり、垂れ下がって咲きます。

 

穂状の花が風に揺られている様はなんとも風情があります。

耐寒性・耐暑性ともに強く、こぼれ種で増えます。

 

庭植えでは、大きくなるだけではなくこぼれ種でも増えますので、よく考えてから植え付けを。

鉢植えもできますが、根がすぐに回りますので植替えは必至です。

 

日当たりがいいところがベストでしょうか?

 

 

日当たりや置き場所

日当たりがいいところを好みます。

 

半日陰でも育てることはできますが、花付きは悪くなります。

 

水やりは必要?

 

 

水やりと肥料

庭植えでは特に水やりは必要ありません。

 

鉢植えの場合は、成長が早いので、土の表面が乾いていたら水を与えましょう。

肥料は特に必要ありません。

 

 

この秋の七草を使って、寄せ植えにすることはできるのでしょうか?

 

 

 

秋の七草を寄せ植えすることってできるの?

 

 

秋は全体的に花の種類が少なくなる時期。

そこで、秋の七草を使って寄せ植えにチャレンジ!

 

豪華ではないけれど、素朴でナチュラルな印象の秋の七草をいくつか使って寄せ植えをするのもステキなはず。

もちろん、切り花を生けるのもいいですよね。

 

ただし、販売されていないもの、道端や空き地で見かけても、大きすぎて植えるには難しいものもあります。

そこで、寄せ植えや切り花にできる種類を選んでみました。

 

 

オミナエシ

 

ネット通販で購入可能です。

切り花としても販売されます。

 

おススメはコレ!

 

キキョウ

ネット通販で購入可能です。

園芸店で購入可能です。

 

切り花としても販売されます。

種が販売されています。

 

 

カワラナデシコ

ネット通販で購入可能です。

 

切り花としても販売されます。

種が販売されています。

 

 

フジバカマ

ネット通販で購入可能です。

 

園芸店で購入可能です。

切り花としても販売されます。

 

 

ハギ

ネット通販で購入可能です。

 

園芸店で購入可能なところもあります。

ぜひ、あなた流に秋の七草をデザインしてみてくださいね。

 

 

秋の七草は、日本に昔からあるとっても丈夫な植物。

そこで、秋の七草の育て方のポイントをコンパクトにまとめてみました。

 

<スポンサーリンク>

 

 

【よく読まれている記事はこちら】

秋の花で育てやすい種類5選!特徴と育て方のヒント!

 

 

秋の七草の基本的な育て方~まとめ~

 

 

日本に古来からある丈夫な秋の七草。

神経質になって育てなければいけないような植物たちではありません。

 

それぞれ、必要・不要をコンパクトに表にまとめていますので、参考にしてみてくださいね!

(絶対必要◎・必要〇・少量必要△・不要×)

 

  日当たり 水やり(鉢植え) 肥料
オミナエシ
ススキ ×
キキョウ
ナデシコ
フジバカマ
クズ ×
ハギ ×

 

 

【関連記事はこちら】

お月見にススキ!その由来と子どもと一緒に楽しむ方法!

 

<スポンサーリンク>
LINEで送る
Pocket

SNSでもご購読できます。

コメントを残す


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください