キュウリが褐斑病になった時の原因と対策は?

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夏の家庭菜園の醍醐味といえば?

採れたてのみずみずしいキュウリが味わえること!

 

次々とキュウリの実が成り出し、食べるのが追い付かない状態になることもしばしばですよね。

 

そんな一方で、キュウリはとても病気にかかりやすい野菜でもあります。

 

ウリハムシは必ずと言っていいほど登場します。

その他にもうどんこ病やべと病、モザイク病など多くの病気が現れ、私たちの頭を悩ませます。

 

そんな中で、キュウリがかかりやすいとされる「褐斑病(かっぱんびょう)」を知っていますか?

うどんこ病やべと病も同じようにカビが原因で発生します。

 

 

せっかく植えて育てたキュウリ。

 

褐斑病にかかって、目の前で無惨に弱っていく姿を見るのは悲しいですよね?

どうやったらキュウリが病気にかからず元気にすくすく育ってくれるのでしょうか?

 

今回はキュウリがかかりやすい病気「褐斑病」について理解を深めましょう!

そして弱って枯れてしまったなんてことにならないよう今からの対策が大事ですよ!

 

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キュウリがかかりやすい褐斑病ってそもそもどんな病気?

 

 

褐斑病はカビによって伝染する病気です。

実は、黒色の斑点ができる黒斑病(こくはんびょう)と似ていて区別は難しい。

ですが、どちらもカビによる伝染病で、予防対策なども同じです。

 

気になる予防対策については後ほどお伝えしますね。

 

発生する原因は、連作や多湿、風通しなどです。

 

 

「連作」というのは、同じ土壌で同じ科の野菜を何度もつくることです。

これを続けてしまうと、生育が悪い・実が付かない・枯れてしまうなどといった「連作障害」が出てしまいます。

 

畑で安定して野菜を収穫するには、毎年違う科の野菜を植えることが大事です。

プランター栽培の場合は土を入れ替えると思うので甘し心配ないですが。

 

例えば、

今年キュウリを植えた場所には、来年はトマト、再来年はオクラ

というようにすると連作障害から逃れることができますよ。

 

褐斑病は、この連作によって発生しやすくなります。

そしてカビの胞子が風や雨で運ばれ、他の植物にも伝染します。

 

ただし、付着しただけでは発生しません。

植物が雨でぬれ、水分を含むことにより、胞子が活動し発生するのです。

 

まぁ、カビですから湿気がないと活動できないってことですよね。

 

では、葉にどんな変化が表れたら褐斑病だと分かるのでしょうか?

 

 

【おすすめ記事はこちら】

枝豆の育て方!プランターで美味しく育てる方法は?

 

 

こんな症状が出たら褐斑病の恐れあり!!

 

 

まず、褐斑病は葉に茶色や黒味をおびた大小の点々ができ始めます。

できた点々は段々とお互いにくっつき合って広がっていき、大きなシミのような形の斑点となります。

 

下の葉にできた斑点は、徐々に上の葉へと伝わっていきます。

葉に斑点になった部分が多くできると、光合成ができずにその葉はついには枯れてしまいます。

 

そうなると、いよいよ株自体の成長も悪くなっていきます。

 

 

なんだか怖い褐斑病…。

かかってしまったらどうしたらいいんでしょう?

 

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褐斑病はかかってしまったら農薬でしか対応できないの?

 

 

結論からいうと、

褐斑病は薬剤を使用せずに治療することは非常に困難です。

 

食べ物なので、どうしても薬剤を使用したくないと思われる方は多いでしょう。

 

生育の初期に発生した場合(葉の先端の一部に斑点ができたなど)であれば、その葉を切り取り、様子を見ます。

 

 

そこで、気を付けなければいけない点があります。

 

褐斑病は胞子を作るカビが原因です。

その胞子が付着した葉が、風や雨などで運ばれ移動してしまうとどうなるでしょうか?

 

別の葉や他の作物に褐斑病を伝染させてしまうことになりかねません。

 

切り取った葉はそのまま畑に放置せず、必ず畑の外へ持ち出して処分しましょう。

プランターの場合でも同じですよ。

 

切り取った葉をすぐにビニール袋などに入れてくださいね。

その時、ビニール袋の空気は抜かないように!

空気をプシューッと抜いてしまうとカビ菌が出てしまいますよ!

 

初期の段階ではこれで被害が収まることが多いです。

 

ただ、問題は、褐斑病が進行してしまった場合です。

褐斑病が広がってしまった状態では、薬剤の手を借りて治療をしなければ。

 

もちろん、症状がかなり進んでしまった状態より、生育の初期段階で気付くことが大切。

初期段階で適切に薬剤を使用した方が効果が高いのは言うまでもありません。

 

 

そのためには日ごろから葉の状態をよく観察しておく事が大事です。

 

 

薬剤使用の注意点

  • 生育初期や収穫前の使用
  • 決められた量と回数を守り使用

 

上記に注意すれば、人体への影響はほとんどなく安全に使用できます。

 

 

では、褐斑病など、カビが原因で起こる病気に有効な薬剤をいくつかご紹介します。

 

 

ハイポネックスハッパ乳剤

 

天然のなたねから抽出したなたね白絞油でつくられた薬剤。

 

 

サンヨール

身近な存在の銅の効果を上手く生かした安全性の高い薬剤。

銅が、病原体の持つ栄養素がエネルギーに変換されることを邪魔し、活動を抑えます。

 

これらの薬剤は天然成分由来ですので、薬剤を使用する事に抵抗がある方には、安心・安全に使用できおすすめです。

反面、化学薬品ほどの高い効果は得ることは難しいかもしれません。

 

 

トップジンM水和剤

褐斑病に対する効果が高い薬剤。

 

その他のカビや細菌が原因で起こる病気にも幅広く有効です。

薬害の心配は少なく、毒性が低い殺菌剤。

予防効果と治療効果を併せ持っている。

 

 

ダニコール

褐斑病以外のカビが原因の病気にも効果がある。

 

どちらかと言えば、予防効果が高い薬剤。

これらの薬剤は化学薬品です。

 

効果が優れているうえに、人への影響も少ない薬剤のため、安心して使用することができます。

それぞれ特徴がありますので、自分に合った薬剤を試してみてください。

 

 

できれば薬剤に頼らなくても済むようにしたい。

それには「予防」が大切です。

褐斑病予防として、できることから始めたいですよね。

 

 

 

褐斑病にかからないために気を付けることは?

 

 

家庭菜園において、キュウリは病気にかかりやすい野菜と言えるでしょう。

 

キュウリは水分を多く必要としますが、多湿は嫌います。

ややこしい性格ですが、そこがかわいい。

当然、雨の多い年には病気の被害も大きくなります。

 

そのため、褐斑病は湿度もあがる梅雨シーズンに発生することが多いんですね。

褐斑病を防ぎ健全に育てるためには、何より予防が大切です。

 

 

予防対策!5つのポイント

難しいことはないので大丈夫。

しっかりポイントをおさえておきましょう。

 

多湿に気を付けよう!

多湿にならないよう、畑の場合は高畝(たかうね)にするなど、排水性を良くしましょう。

 

葉に水がかからないよう、水やりは根元に与える。

根元に水を与える時は、病原菌を含んだ泥の跳ね返りがないよう気を付ける。

 

 

風通しに気を付けよう!

風通しの悪い環境で病気が発生します。

 

満員電車のように植えるのは避けましょう。

そのためには株と株の間を十分に空けて植えることが大事です。

株の下葉が込み合ってきたら重なっている葉などを切って、日当たりと風通しを確保しましょう。

 

 

連作に気を付けよう!

先ほどもお伝えしましたが、連作とは同じ土壌で同じ科の野菜を続けてつくることです。

連作も病気を発生させる原因のひとつです。

連作を避け、計画的な栽培を心がけましょう。

 

 

消毒に気を付けよう!

ハサミなどの農具についたカビが伝染することもあるため、使用後は消毒しましょう。

また、太陽光に充てるなどの土壌消毒(どじょうしょうどく)も行いましょう。

 

 

窒素肥料過多に気を付けよう!

窒素肥料が多すぎると、病気に対する抵抗力が下がります。

窒素は葉のための栄養なんて言われているんですよ。

なので、窒素が多いことによって葉が茂り過ぎると褐斑病の原因になるのです。

窒素肥料過多に気を付け、リン酸、カリが不足しないよう管理しましょう。

 

 

褐斑病の原因や予防方法は分かりましたか?

それでは、褐斑病にならないための予方法についてまとめてみました。

 

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【よく読まれている記事はこちら】

灰色カビ病の対策は?原因は水のやりすぎだけ?

 

 

キュウリの褐斑病を防ぐ方法とは~まとめ~

 

 

褐斑病はカビが原因で発生する病気です。

葉の一部に斑点が見られるなど、生育の初期段階で気付いた場合は葉を切り取ることで対処できます。

 

でも、病気が進行してしまった場合は薬剤を使用することをお勧めします。

 

 

薬剤使用

  • ハイポネックスハッパ乳剤
    天然のなたねから抽出したなたね白絞油でつくられた薬剤。
  • サンヨール
    身近な存在の銅の効果を上手く生かした安全性の高い薬剤。
  • トップジンM水和剤
    褐斑病に対する効果が高い薬剤。
    予防効果と治療効果を併せ持つ。
  • ダニコール
    どちらかと言えば、予防効果が高い薬剤。

 

 

でも、一番大事なことは、病気にならないように予防することでしたね。

 

 

予防方法

  • 多湿を避けるため、高畝にするなど排水を良くするよう工夫。
  • 風通しを良くするため、密植は避け、株間を広くする。
    下葉が込み合っている場合は適宜摘葉し、風通しをはかる。
  • 連作は避け、計画的な栽培を心がける。
  • 切り取った病変した葉は放置せず処分。使用したハサミなどの農具は消毒。
  • 窒素肥料の与え過ぎは褐斑病を助長。
    窒素過多に気を付け、リン酸・カリもバランスよく施肥。

 

 

いかがでしたか?

褐斑病をはじめ、さまざまな病気を防いで、次から次へと成るキュウリを目指してみませんか?

 

夏の家庭菜園もきっと楽しくなるはずです!

 

 

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