今回は植物を育てる上で絶対に悩みたくないお話。
植物の病気のお話です。
取り上げたい病気は「灰色カビ病」です。
比較的かかりやすいメジャーな病気となります。
しかも!
拡がってしまうと治療が出来なくなり、最悪は株ごと処分しなければならなくなります…
私にも苦い経験が…
せっかく育てた植物の処分は辛かったです…
そんな絶対にかからせたくない灰色カビ病。
実は意外と注意が必要なのが冬なんです。
早速その原因と対策を見てみましょう!
予防法が分かれば怖くないですよ!
Contents
灰色カビ病の対策!冬場も注意しておかないとかかりやすい病気だった!
あまりカビのイメージが無いかもしれませんので、冬場の対策から見てみましょう。
具体的にはどの様に予防したら良いのでしょうか?
詳しく見ていきます。
まずは予防の為の第一歩。
発生しやすい時期と環境から考えてみましょう。
発生しやすい条件とは?
原因はカビ菌です。
カビ菌へのイメージ通りジメジメしている時に発生しやすくなります。
また病気ですから弱った部分から感染しやすくなります。
人間だって同じです。
免疫力が弱っていると風邪をひきやすくなりますよね?
なので弱った部分、枯れてしまった部分から感染、発症するんです。
そしてさらに厄介なのが空気感染をするっていうところ。
弱った部分から感染し、やがては全体を蝕むわけです。
予防方法は?
とにかく蒸れない様にする事です。
風通しの良い場所に置く事が1番となってきます。
冬場は室内に植物を保護する事も多いですよね?
その時に室温の高い部屋を避けてあげましょう。
温度が高いとどうしても蒸れてしまうので。
温度が20度〜25度で灰色カビ病が発生しやすくなります。
暖房の効いた部屋は避けましょう。
人間はこれくらいの温度が丁度いいんですけどね。
同じことの繰り返しですが、弱った部分から感染します。
枯れたり、弱った部分はしっかりと間引きして下さい。
落ちた花がら、落葉などはしっかりとゴミに捨てましょう。
カビ菌で空気感染しますので、菌が風に運ばれて感染する事も考えられます。
念のために小さいビニール袋に入れておくと安心です。
その他、室内であっても日光に当ててあげる事で予防が可能!
ここまで灰色カビ病の冬場の注意点はお分かりになりましたか?
私も冬の間に悩まされた事があります。
初めて冬に灰色カビ病にかかった時は「なぜ??」と。
その時は忙しい日が続いていて枯れ葉をそのままにしてしまったことが原因でした(-_-;)
室温や日照に関しては要注意ですよ!
続いては、もっと気になるシーズンがありますね?
カビ菌が大活躍してしまうあのシーズンのお話です。
灰色カビ病の対策!梅雨の時期と夏場はもっと注意!
何度も書いていますが原因はカビ菌でしたよね?
先ほどは冬場の注意点を紹介しました。
でも、もっとジメジメするシーズンがありますね?
「カビ菌大量発生のシーズン」
皆さんのイメージ通り。
梅雨から夏にかけての時期です。
灰色カビ病が発生しやすい条件は温度が20度〜25度で、多湿の時でしたね?
しばらく雨が続いて気温が少し低めの時は危険!
予防方法はどうしたら?
こちらも風通しの良い場所に置く事です。
また株元の風通しも確保しましょう。
茂り過ぎた葉を間引く事で風通しが良くなります。
これも冬と同じです。
花がらなどの掃除をしっかりとしてゴミとして片付ける事も大切ですよ。
それ以外では水やりの方法にも注意しましょう。
葉や花茎(かけい)に直接与えない事。
この時期は冬ほど乾燥していないですよね?
そんな時期に葉や花茎に水がかかったままだったら?
もうお分かりですよね?
灰色カビ病に要注意!
与え過ぎにならない様に適切な回数で水やりをする事。
これが肝心ですよ。
また鉢底などに余計な水が溜まらない様にしましょう。
水やりの後に出た、余計な水は捨てるようにして下さい。
肥料でも予防が出来るんです!
肥料にも気をつけましょう。
肥料も水と同じく、あげ過ぎると植物が弱る事もあります。
また混ぜる肥料はチッ素よりもカリウムが多いものを選んで下さい。
カビ菌がカリウムを多く含む場所を苦手とするからです。
ここまで予防のポイントはお分かりになりましたか?
冬場と共通する点も多かったですよね。
それは大きなポイントが
- 湿気に注意
- 弱った部分に注意
となる為です。
この2つを頭に入れておけば間違えた管理は無くなると思いますよ!
ここまで対策は分かったけど、灰色カビ病のカビ菌ってどこからやってくるのでしょう?
その原因を探ってみたいと思います。
灰色カビ病の原因は?そもそもどんな病気?
どんな問題だって原因さえわかれば対策が打てますよね。
名前を覚える必要はないですがボトリチス・シネレアという菌が原因になります。
「灰色カビ病とは?」
その名の通り「カビ」ですので、原因は菌です。
ほぼ全ての植物がかかる可能性があるメジャーな病気と言えますね。
しかも他の植物にまで空気感染するという…
症状はまず見た目に特徴的なものが現れます。
花、蕾、茎、葉に水が染みたような模様が拡がっていきます。
そのシミがどんどん拡がっていき、植物全体が褐色となり枯れてしまうんです。
苗だと株元に発生して、最後は根を腐らせて枯らせてしまいます。
枯れてしまったり、根が腐ってしまえばどうにもなりません。
そんな病気なので、どうにか初期段階で見つけられないか?
初期症状ってどんなもの?
初期の症状は?
灰色カビ病が発生すると水のようなシミが拡がり始めます。
その後は茎や葉などが溶ける様に腐り始めるんです。
花びらであれば白い花の場合は赤い斑点。
色のついた花びらであれば白い斑点が現れる事が多くあります。
この様に水の様なシミ、花びらの斑点が出た段階で病気に気付きたいんですね。
- 多湿になっている
- 弱った部分をそのままにした
- 間引きをせず蒸れた部分がある
- 日光に当てていない
こんなことが続いていませんか?
思い当たる節があれば尚更疑って下さいね!
灰色カビ病についてはお分かりになりましたか?
発生してしまう条件とあわせて、症状も覚えて下さいね。
そうすれば早期に発見ができますよ。
それだけ気を付けていても万一なってしまったら?
そんな時の対処法を紹介していきます。
灰色カビ病にかかってしまったら?どう対処すればいいの?
残念ながら、どれだけ気を付けていても病気になる事はあります。
でも対処法を知っていれば乗り切れるんですよ。
早く気付いて、適切な対処が出来る様に準備をしておきましょう!
病気に気付いたら最初にするのは?
初期段階で気付けたならばする事は1つです。
早く感染した部分を切り取りましょう。
切り取ったものはしっかりとゴミ袋の口を縛って捨てましょう。
または地中深くに埋めても良いです。
これで空気感染が防げますよ。
もし残念ながら植物全体が褐色となっている場合。
恐らくは根まで侵食されているかと思われます。
心苦しいとは思いますが株ごと処分しましょう。
他の植物への被害拡大を防ぐ為です。
私も心を痛めながらも処分した事があります。
でも、ちゃんと処分をして良かったのだと最後は思いましたよ。
農薬のような薬剤は使う方が良い?
もちろん薬剤を使えば効果もしっかり出ると思います。
薬剤を使う事が悪い事ではないです。
それでも薬剤に抵抗がある方もいると思います。
化学的な薬剤に代用出来るものはないのでしょうか?
答えは
代用出来るものはある!
です。
それは重曹です。
病気の初期で重曹を散布します。
高い防除効果があるそうで、菌の動きを抑えられるんです。
病気の発生を食い止める事が出来るんですね。
薬剤散布も重曹散布も同じ注意点があるので確認して下さい。
病気になった部位をしっかりと切り取って下さい。
根まで侵食された株は残念ですが諦めましょう。
その上で薬剤なり、重曹を散布しましょう。
決して病気の部位をそのままで散布しないで下さいね。
治すのでは無く、それ以上の被害を防ぐ為の散布ですからね!
対策はお分かりになりましたか?
とにかく初期で気づく事が大切な事が伝わったのではないでしょうか?
必ずしも薬剤に頼らなくも対応が出来ましたね。
人間にも風邪ひきやすい人、ひきにくい人がいますよね?
植物や野菜にも同じ。
灰色カビ病にかかりやすいものとかかりにくいものがあるんです。
そんな、灰色カビ病に特に気を付けたい植物を見てみましょう!
灰色カビ病にかかりやすい植物・野菜ランキング
ここからは灰色カビ病に特に気を付けたい植物をみていきますね!
育てているものがあれば是非参考にして下さい!
基本的にはどんな植物も感染する可能性があります。
その中でも特に気を付けたいもののピックアップです。
ここに書かれてい無いからといって安心出来る訳ではないので気を付けて下さいね!
球根農家も気を付けてる!超定番の花
多くの方が育てた事があると思います。
チューリップです。
生育初期と生育後期でかかりやすくなります。
湿気に気をつける事が1番。
落ちた花がらなどを小まめに拾う等して病気を防ぎましょう。
かかると葉が早く枯れます。
そうすると球根が肥大化しなくなるんです。
球根農家は薬剤で対応するのが一般的となります。
チューリップとよく寄せ植えする花も同じく注意ですよ。
寄せ植えとして植えられる花で代表的なものはビオラ、パンジーですね。
こちらは灰色カビ病よりもアブラムシに気を付けたいんですが…。
他にもまだありますよ!
寄せ植えに。人気の花!
続いてはシクラメンです。
こちらも人気の花ですよね。
気をつける点は同じです。
ただ寄せ植えをする事が多い花かと思います。
(もちろん単体で育ててもかわいいですよね)
なので寄せ植えの際の注意点を押さえましょう。
やはり株が蒸れるとダメなんですね。
ぎゅうぎゅうにし過ぎて寄せ植えするのは避けましょう。
ポイントは風通し良く!です
寄せ植えの時も蒸れを意識しないといけませんよね。
意外と忘れがちなので気をつけましょう。
次も見てみましょう。
はじめての家庭菜園に人気の野菜
続いてはいちごです。
こちらも注意点は同じです。
いちごの場合は地上部の全てが侵食されます。
中でも特に実の部分が侵食されやすくなります。
(あと少しで収穫できるっていうときにかかるとすごいショックです)
こんな経験はしてほしくないので紹介させて頂きました。
いちごは実が侵食されやすいとはいえ、下の方の葉から感染します。
早めに気付けば対処出来ますよ。
次を見ていきましょう。
定番の緑野菜も!?
続いてはきゅうりです。
育てる機会があるかは分かりませんが…
施設栽培をしていても灰色カビ病の可能性があるんです。
花びらから幼果へと侵食されていきます。
食べるものが灰色カビ病にかかると本当にショックです。
灰色カビ病が色々な植物に感染、侵食していく事が伝えたかったために書きました。
続いては、あの野菜。
定番の赤い野菜
トマトです。
こちらも家庭菜園で作る事がありそうですよね。
咲き終わった花のしぼんだ花びら。
地面に近い果実。
そういったところから侵食されます。
取るべきものは取る。
日々の手入れの大切さが分かりやすい植物だと思います。
放置すると侵食されてしまう事を実感しやすい植物です。
いちご、きゅうりも同じですが実を収穫する植物は手入れも細かくなりますよね。
野菜に限らず果物も同じです。
ぶどうや柑橘類がそれにあたりますね。
日頃の手入れが大切ということが伝わればと思います。
結構意外なあの植物もかかりやすいんですよ。
庭木の代表格
それはアジサイです。
こちらも育てる事がある方も居るかもしれません。
庭木の代表的な植物です。
比較的、病気に強いとされるアジサイでも灰色カビ病に感染するんですね。
原因や注意点に違いはありません。
このように庭木類も感染します。
サツキ、ボタン、シャクヤクがそれにあたりますね。
いかがでしたか?
「超」が付くような定番の花から、身近な野菜まで。
そこらで見かける庭木だって感染の可能性があるんですよ!
人間のお肌と同じように植物も毎日手入れしてあげないといけないですよね。
最後にまとめです。
灰色カビ病の原因と対策~まとめ~
ここまで灰色カビ病についてはお分かりになりましたか?
1つ目はカビ菌の怖さを。
2つ目に予防ができる事。
3つ目に対策もできる事。
この3つを知って頂きたいと思います。
少し長くなったので予防のポイント、対策のポイントを簡単にまとめましょう!
「予防のポイント」
- 湿度に注意
管理場所と管理方法に注意が必要でしたね。
併せて温度と日照時間にも注意しましょう。
- 弱った部分の間引き
病気は弱った部分から感染しやすいものでしたね。
早め早めの間引きが大切なポイントです。
併せて花がら等の適切な処理も小まめにお願いします。
「対策のポイント」
- 早めの切り取り
こちらも早めの対応が必要なポイントでしたね。
カビに侵された部位は早期に切り取りましょう。
- 薬剤や重曹で拡大防止を
同じく早めの対処が大切なところです。
薬剤の代わりに重曹でも、被害の拡大が防げましたよね。
とにかく防止策をする事が大切です。
万一、病気になったら早めに気が付く事が大切になります。
毎日毎日、ちゃんと観察してあげてくださいね。
上にも書きましたが、育てた株を処分するのは心が痛みますよ。
そんな思いをしない為には良く見てあげる事が1番です。
原因と対策をしっかりと覚えましょう!
【よく読まれている記事はこちら】