今回ご紹介するのは「榊」です。
漢字で書くと難しいのですが「サカキ」という植物。
聞いたことありますか?
実は神棚に飾ってある植物として有名です。
漢字を見ていただければ分かるのですが、「木」という字と「神」という字でできています。
(まるで金八先生のようになってしまいました ( ´艸`))
神道と深い繋がりのある植物なんですね。
昔から先端の尖った植物には神の力が宿るとも言われています。
そう言ったところからも神道との繋がりがあるんです。
他にもこんな由来があったりするんです。
また常に生い茂っている様から「栄木(さかき)」
また神との境目として「境木(さかいき)」なんていうものも!
語源としてこのように諸説ありますが、いずれも神道に関わりのあるものとなっているんです。
また苗木もよく流通していることから、栽培にチャレンジする方も意外と多い植物となります。
私も新築のお家を建てるときに「神棚」を新しく作ったから榊を育ててみようかな?
なんて思ったうちの一人です ^^
ところが、中にはうまく育てられない方もいらっしゃるようで、育て方についての質問をよく受けるんです。
そうした方のほとんどは、榊の特性を知らないがために失敗しているようなんですね。
そこで今回は榊のプランター栽培について紹介したいと思います。
神事に使われることが多いですが、独特の光沢と硬さのある葉も魅力的な植物です。
ぜひ一度チャレンジしていただきたいと思いますので、チェックしてみてくださいね。
Contents
榊の種類と基本情報について
榊には一般的に神事に使われるものが2種類あります。
1つはホンサカキで、もう1つはヒサカキです。
これ以外では葉に鋸歯があるノコギリハサカキや、葉に白い斑点のあるフクリンサカキなどがあります。
好みの種類が見つかっていましたら、苗木購入の際などに見てみてください。
いずれも特性は変わりませんので、ここからは基本情報を見ていきましょう。
日当たりと置き場所
半日陰を好む特性があります。
耐陰性が強く、特別には日光に気をつける必要はありません。
土が乾燥すると弱ってしまうので、陽射しの強い場所に置くのは避けましょう。
直射日光によって土の乾燥を誘発してしまうためです。
また風が当たる場所を嫌う性質があります。
これは自然界での自生の場合、スギやヒノキの陰で育つという特性があるからです。
土壌も落ち葉があり、適度に湿気のある場所で自生しているんですよ。
温度
暑さには比較的強く、寒さにはやや弱い特性があります。
普通、一年中葉が茂っている植物は寒さには強いんですが・・・。
例えばクリスマスの「モミの木」とか。
あとはロシアのほうで生えているのは大体が常緑樹ですね。
とはいえ-9℃までは耐えられますので、そこそこ育てやすいと言えるでしょう。
耐寒性も割とあるのですが、冬の冷たい風には弱いので風が当たらない場所に置いてあげてください。
水やりと肥料
鉢植えに限らず、地植えでも植え付け後に注意が必要となります。
植え付けた後の2年間くらいは、土が乾いたら水やりをするようにしましょう。
肥料については、3月頃に追肥が必要となります。
榊は肥えた土壌を好みますので、化成肥料と腐葉土と堆肥を混ぜたものを肥料として与えると良いです。
用土
水はけが良くて、肥えた土壌を好みます。
硬質の赤玉の小粒と腐葉土とを混ぜたものを使うと良いでしょう。
ここまでの基本情報はいかがでしたか?
特に日当たりの部分と、土壌に関して間違っている方が多いように思います。
自生のときはどうなのか?を考えてみると良いかもしれませんね。
続いては苗木の選び方から植え付けまでを見ていきます。
榊の苗選びと植え付け
ここからは肝心な苗選びから、植え付けのポイントまでを紹介していきます。
元気な苗を選ばないことには、多くのポイントを注意しても意味がありません。
しっかりと良い苗を選べるようにしておきましょう。
また栽培始めの植え付けも重要な工程ですよね。
こちらもポイントをしっかりと押さえましょう。
苗の選び方
苗木は見た目が元気なものを選んでおけば問題ないでしょう。
株、枝ぶり、葉、幹が他のものと比べてしっかりとしているものを選んでください。
そういったものは生育も旺盛で、良い苗だと言えると思います。
また根切りがしっかりしてある苗を選んでくださいね。
根切りとは、植物の移植などの際に行われる根の一部を切断する作業です。
根切りした部分からは新しい根が育ち、その後の水や養分の吸収に影響を与えるのです。
つまりこの処理がしっかりされていないと、なかなか元気に育ってくれません。
切り口が雑なものは避けてください。
植え付け
3月から4月頃の春か、9月頃が適した時期となります。
暑すぎず、寒過ぎずの時期がいいんですね。
この時に鉢土の底に緩効性肥料(かんこうせいひりょう)か、有機質肥料を入れておくことがポイントとなります。
最適期は3月頃になるのと、肥料を入れていくことが大切なところですよ。
できる限りは最適期に植え付けをしましょう。
元気に育てるための、始めの肝心なポイントをお伝えしました。
苗選びからしっかりとしてあげましょうね。
また植え付け時に肥料を混ぜることを忘れないでください。
続いては注意したい病気についても見ていきましょう。
榊の栽培で注意したい病気
榊を栽培する上で注意したい代表的な病気があります。
それはすす病です。
症状としては、すす状の黒いカビが葉を覆います。
この状態が酷くなると光合成の妨げとなり、植物を弱らせることに繋がります。
生育不良によって鑑賞価値を下げてしまいますし、最悪枯れてしまうこともあります。
日当たりや通気性が極端に悪いとかかってしまうことが多いです。
すす病の原因菌がこれら害虫の排泄物を餌に繁殖してしまうからなんです。
ただでさえ害虫が付けば植物が弱りますし、その上病気にもかかってしまうんですね。
害虫は見つけ次第早急に対処しましょう。
市販の薬剤でしっかりと退治してください。
ただカイガラムシの場合は、成虫では薬剤が効かなくなります。
可能な限り幼虫の間に駆除するか、成虫であれば見つける毎に取り除くなどが必要です。
植物をよく観察することが大切ですよ。
葉の裏までよくみること、糞などが落ちてないかまで日々確認をするように心がけましょう。
榊の病気についてを見てきました。
病気の原因は環境である日光不足や湿度があります。
でも直接の原因は害虫でしたね。
いずれにせよ害虫は早期に駆除する必要がありますので、毎日の観察をしてあげましょう。
続いては剪定(せんてい)についてを見ていきましょう。
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榊の剪定の時期はいつやるの?
ここからは榊の剪定についてを見ていきましょう。
剪定は植物の蒸れを防いだり、株姿を整えたりするために必要な工程です。
でも実施には適した時期もあります。
剪定に適した時期は3月~4月と、9月~10月です。
植え付けと同じですね。
榊にとって安定した時期がこの時期ということになります。
この時期が成長期でもあるということですので、かなり旺盛に芽が出るんです。
こまめに刈り込むことが必要で、怠ると見た目が悪くなるだけでなく蒸れの原因になります。
蒸れは病気や害虫の原因です。
しっかりと実施してあげましょう。
また剪定時期以外でも長く伸び過ぎた枝などがどうしても出てきます。
そうした枝はその都度で切り戻しをしてあげましょうね。
剪定は難しいイメージを持つ方もいらっしゃいますが、植物を育てる上で必要な工程です。
自分の好きな形に整えるイメージでやれば苦にはなりませんよ。
後は慣れることしかありませんので、怖がらずにやってみましょう。
では最後にまとめとなります。
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榊の育て方のポイントとは?~まとめ~
ここまで榊についての紹介をしてきました。
神棚に飾られ、神事に使われることが多いですが育ててみても面白いと思います。
語源なども諸説ありますが、いずれも神道に通じており興味深い植物ですよね。
特性としては明るい日陰を好み、風に当たると弱ってしまう!
また比較的肥えた土壌を好み、土には適度な水分が必要です。
これは自生の状態を考えると良いんでしたよね。
もともと榊はスギやヒノキの陰で自生する植物なんです。
そうしたところから、肥料も比較的肥えたものが必要でした。
水やりも植え付けから2年くらいは必要でしたよね。
またすす病に気をつけたいともお伝えしました。
この病気の原因には害虫の存在が深く関わっています。
日常での管理も当然ですが、害虫を防ぐ意味合いでも剪定時期にはしっかりと実施してあげましょう。
榊は神秘的なイメージもあるかもしれませんが、寒さに少し弱い程度であまり難しい植物ではありません。
育てる機会があった時は今回の内容を参考にしていただけると幸いです。
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