梅の花にカイガラムシがついてしまうことってよくありますよね。
梅の木につく害虫は主にカイガラムシなんです。
その種類はなんと7300種類以上!
カイガラムシは口についている針を植物に突き刺して汁液を吸い取るそうです。
カイガラムシだって生きていかなきゃならないし、
でも刺された植物はひとたまりもありません。
なのでカイガラムシを防除する良い方法をこれから説明していきますね。
Contents
カイガラムシを防除!薬剤をまくならいつ?
カイガラムシの寿命は約1年です。
しかし1度ついてしまうと次の年も味をしめてついてしまうんです。
そのままほおっておくと植物はいずれ枯れてしまいます。
5~6月がカイガラムシの繁殖期なので、その間に駆除してしまいましょう。
カイガラムシは成虫になると体が硬い甲良のようなもので覆われてしまいます。
だから薬剤が効きにくくなってしまうんです。
ブラシやカードなどのカイガラムシを楽に剥がせるものを使って1つ1つ地道に取り除いていくことしかないかもしれません。
しかしですよ、虫嫌いな人にとってはこの世の地獄でしょうね。
あのまん丸い変な虫が大量にいると想像しただけでも身の毛がよだちます。
そこでカイガラムシ専用の殺虫剤をおすすめします。
虫嫌いの方には殺虫剤は天使のような存在でしょう。
でもこのカイガラムシには一癖も二癖もあります。
殺虫剤で駆除できればそれに越したことはありませんが、
果たしてうまく駆除することが出来るでしょうか?
【おすすめ記事はこちら】
カイガラムシを防除するおススメの薬剤は?
カイガラムシには特定の殺虫剤が必要になります。
そこでカイガラムシの殺虫剤におすすめの商品を3つほど紹介しますね。
先ほども説明しましたように、カイガラムシの繁殖期は5~6月です。
ですから前年にカイガラムシが発生している場合は、幼虫になる前に駆除することが大事。
梅の木の場合、果実を収穫することもありますよね。
果実と花の駆除方法を説明します。
- 梅の果実の場合:梅の果実を収穫したすぐ後に駆除剤を散布します。
- 梅の花の場合:6月末までにカイガラムシ専用の薬剤を散布します。
果実は必ず収穫した後に殺虫剤の散布を行ってくださいね。
果実に殺虫剤が付くと危険ですし嫌ですもんね。
梅の果実を食べたことがあるでしょうか?
そう、梅干になる前のやつです。
私が小さい頃は至る所に梅の木がありました。
ご近所さんの梅の木からちょっと果実を拝借してよく食べてましたよ。
それがおいしいのなんのって・・・
今でも思い出します。
ちなみに昔はちょっと拝借しても無視されましたが^^
しかし梅干しもおいしい!
この実を守るためにもカイガラムシは確実に駆除しなきゃですよね。
それではどんな駆除剤が良いのかをこれから紹介していきます。
オルトラン
オルトランは毒性が低い有機リン剤です。
水で薄めて使います。
植物の茎や枝の中に浸透するんですね。
なのでカイガラムシなどの口針を刺して養液を吸い取る虫には最適です。
毒性が低いので一般家庭で使う第1位になっています。
しかし・・・・・・
これでもカイガラムシが成虫になると効果が弱くなるみたいです。
効果のある幼虫のうちに使いましょう!
オルトランには水和剤や粒剤、液剤やエアゾールなどがあります。
水和剤は液剤に比べて粉状なので場所も取らないのがメリットです。
効果はどちらも変わらないので私だったら水和剤を使うと思います。
そして粒剤にも種類があります。
- GFオルトラン粒剤(アセフェートのみ)
- オルトランDX粒剤(アセフェート+クロチアニジン)
この2つです。
2つ目のクロチアニジンが入っているとアブラムシにも効果的に作用するそうですよ。
結果から言いますと、私だったら「オルトランDX粒剤」かな。
しかし注意点としてオルトランDX粒剤はキャベツ・ブロッコリー・大根には使えません。
この点はよく頭に入れてくださいね。
次は2番目に効く殺虫剤を紹介します。
アプロード水和剤
アプロード水和剤は、カイガラムシの成長を止めてしまうんです。
正しくは「制御する」ですね。
カイガラムシの幼虫が脱皮できなくしてしまうことで殺虫効果を発揮する薬剤です。
しかし脱皮が終わった成虫には効果がないということです。
おそかりしゆらのすけ・・・と言うんでしょうか。(古い?)
なので、散布のタイミングが最も重要ですね。
卵や幼虫の段階で駆除できれば次世代のカイガラムシも誕生しないというわけですね。
カイガラムシの幼虫は5~7月に産卵~羽化します。
この期間にアプロード水和剤を散布すれば絶大な効果が期待できますね。
カイガラムシのカイガラはどれだけ強いんでしょうか。
もしかしたら亀の甲羅に匹敵する?
何とも最強なカイガラムシですが、次に効果的な殺虫剤とは・・・。
マシン油乳剤(97%)「ハーベストオイル」
これは可燃性がある、つまり火を使う所に置くと火が付きやすいので注意!
毒性は普通程度なので一般の方でも使えます。
通常は冬に散布します。
しかしその植物によって使用時期が違ってきます。
梅の木の場合は発芽前に50倍に薄めて使用するということです。
他にも「モスピラン液剤」「スプラサイド乳剤」という強力な殺虫剤があります。
しかしこれは毒性が強いため一般家庭での利用はできません。
使う際は防毒マスクをしなければならないほどなんです。
すでに紹介した殺虫剤も毒性が弱いとはいえ毒物であることは確かです。
使用上の注意や使用方法をよ~く読んでくださいね。
かなり文字が羅列していて読みにくいとは思いますが、そこを何とか!
大事な梅の花のためです。
でも、危険な薬剤を使ってもカイガラムシの成虫は駆除できないんです。
そうしたらやはり薬剤を使わないで根気よく駆除した方が良いんでしょうか?
カイガラムシを薬剤を使わないで駆除する方法は?
これだけの薬剤を使っても退治できない成虫になったカイガラムシ。
どうやって退治したらいいのか?
いや、無理でしょ!
という前に試していただきたい方法が2つあります。
牛乳をかける
ちまたのうわさでは「牛乳」で駆除できるといううわさもあります。
牛乳は乾くと膜を作ってくれるんです。
これでカイガラムシが窒息するらしいと言われています。
駆除方法は、
- 霧吹きに牛乳を入れてカイガラムシにまんべんなくかける。
- 陽に当てると乾燥してカイガラムシが窒息するというわけです。
デメリットもあります。
カイガラムシが水を弾くような殻を持っている種類だと効果が無い。
牛乳は腐るとすごい臭いがする。
これも成虫にはあまり効果がないようです。
もう1つの方法は
木酢液を使った方法
まず木酢液を作ります。
- 油4分の3カップ
- 酢1カップ
- すりおろしニンニク大さじ1
- 水1リットル
これを混ぜて霧吹きで噴霧します。
自然のものなので毒性がなく安全な殺虫剤と言えますね。
しかしこちらも白い膜に覆われた成虫には効果なし。
成虫になってしまった歯ブラシで1つ1つ取り除くのが一番。
もし剪定(せんてい)が可能なら、カイガラムシのついている場所を切り取ってしまうのも手です
あとは早めに見つけて成虫になる前に退治するしか手立てはなさそうですね。
その憎たらしいカイガラムシっていったいどこからやってくるのでしょう?
ちょっと興味がわいてきたので、カイガラムシの生態を調べてみました。
カイガラムシはどこからやってくるの?
カイガラムシは植物が大好きす。
植物が生えている所ならどこにでも現れます。
熱帯地方や亜熱帯地方によく出没する虫ですが、どうも寒い所は苦手なようですね。
全世界に7000種以上、日本では今のところ400種類が確認されています。
活動時期は5~7月の温かい時期で、冬になると眠ってしまいます。
普通、カイガラムシは植物についています。
でも衣服についてそのまま家の中まで入り込んでくることもありますので要注意です。
またカイガラムシは風通しの悪い湿った環境が大好きです。
なので、家の中で植物を育てている場合は暗い所に置きっぱなしにしてはいけませんよ。
気が付いたらカイガラムシに覆われていたなんてことも・・・ゾ~っとしますね。
また、カイガラムシの種類によってオスがいなくてもメスだけで繁殖してしまうこともあります。
両生類?
進化は怖いですね~。
こんな虫ですが、発生すると本当にやっかいです。
そういえば家の庭木にもいたような気がしてきました。
ところが、カイガラムシにも天敵がいるんですよ。
これでなんとかならないものでしょうか?
カイガラムシの天敵を使って繁殖を防ごう!
カイガラムシの天敵紹介!
- ベダリアテントウムシ
- ヤノネキイロコバチ
- ヤノネツヤコバチ
などです。
テントウムシと寄生蜂ですね。
この虫たちを大量に放し飼いにしカイガラムシを食べてもらおうという作戦です。
名前を「バンカー法」と言います。
かっこいい名前ですね。
準備はベダリアテントウムシ、ヤノネキイロコバチ、ヤノネツヤコバチなどを沢山集めること。
これに限ります。
実はカブトムシやクワガタのようにテントウムシも売っていたりするんですよ。
興味のある方は試してみてくださいね。
まずはカイガラムシの嫌う環境にする。
それが一番ではないでしょうか。
そんなカイガラムシでも役に立っている事は1つあります。
カイガラムシの体の表面からは体を覆う被覆物質が出ています。
それが鮮やかな色を出します。
これが染料となっているんですよ。
染色の材料に使われたり食品や化粧品にも。
また、ろうそくやインク、医薬品やワックスの原料にもなっています。
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カイガラムシを上手に防除する方法~まとめ~
ここまでをまとめてみます。
5~6月がカイガラムシの繁殖期なので、その間に駆除してしまいましょう。
カイガラムシにおすすめの薬剤は
オルトラン・アプロード水和剤・マシン油乳剤(97%)「ハーベストオイル」などです。
薬剤を使わないで駆除する方法は
- 牛乳を使う
- 木酢液を使う
熱帯地方や亜熱帯地方によく現れます。
風通しの悪い湿った環境が大好きです。
カイガラムシの駆除には天敵で駆除するバンカー法という方法もあります。
そういえば家のサクランボの木には毎年4月ごろからアブラムシとハエが寄ってくるんですよ。
夫はその度に何かを噴霧していますが、それが何なのか私にはわかりません。
でもその後もアブラムシとハエは活発に活動しているようです(笑)
大きい植物になればなるほど虫の駆除は大変ですが、その分やりがいもあります。
よかったら試してみた感想を聞かせてくださいね。
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