今回は「レモンバーム」についての紹介です。
レモンバームと言えば、ミントに似た見た目と爽やかな香りを持つ人気のハーブ。
甘いレモンのような香りです。
なので名前にもレモンとついているくらい。
別名は「メリッサ」。
(メリッサと聞いて鋼の錬金術師を思い浮かべるのは私だけ?)
そしてその爽やかな香りには、鎮静作用があるとされているのです。
このことからハーブティとしても大人気!
その他でも肉料理やサラダ、アイスクリームの飾りにまで使われています。
ハーブということで、比較的強い植物で育てやすい点がメリット。
室内の栽培でも十分に育ちますよ~。
ただ、基本のポイントは押さえておかないと元気に育たないこともあります。
そこで今回は、レモンバームの正しい育て方について見ていきましょう。
せっかくですので、ハーブとしてどうやって利用したらいいのかということも紹介したいと思います。
Contents
レモンバームの詳細と栽培環境とは?
レモンバームはヨーロッパ南部に広く分布するハーブです。
シソ科のハッカ属に属しており、葉をこすることでレモンのような香りを放ちます。
全体の見た目はミントに似ていて、葉の形や雰囲気は大葉にも似た植物です。
シソ科ですからね。
葉は縦長のハート型で、縁にギザギザの切れ目が入った特徴的な形をしてしています。
草丈は30cm~60cmほどまで育ち、6月~7月は開花期です。
この時期になると白色の可愛らしい花をつけることもあります。
暑さにはあまり強くないですが、寒さには強い植物です。
明るい日陰を好むので室内でも育てられますよ。
さらに、マイナス5℃まで耐えられるので寒冷地以外なら屋外でも育てられちゃいます。
ではレモンバームがどんな植物か分かったところで、ここからは栽培環境についてを見ていきましょう。
- どんな場所に置けばいいのか?
- どれくらいの気温で管理すればいいのか?
- どんな土に植えればいいのか?
こんなことをお伝えしていきますね。
レモンバームの好きな日当たりと置き場所は?
レモンバームは基本的には日光を好みます。
ただ強すぎる直射日光や西日などは苦手です。
葉が変色してしまう葉焼けの原因にもなります。
室内であればレースカーテン越しに光を当てるなどの工夫が必要ですよ。
つまり、しっかりと日光の入る、明るい室内なら十分に育てられます。
日光が足りないとヒョロヒョロと徒長してしまいますので、暗い部屋では育てないようにしましょう。
西日は苦手なので、東向きの部屋や南向きのお部屋がおススメですよ!
育てるのに適した温度とは?
レモンバームは寒さにとても強い植物です。
マイナス5℃程度まで耐えるので、関東以南の地域なら防寒対策も特に必要はありせん。
雪が降ると枯れてしまいますが、枯れるのは地上部だけです。
根は生きているので、翌春には再度芽を出してくれますよ。
反対に暑さにも耐えられる性質ですが、そこまでは強くないので真夏は日陰に置きましょう。
となるとやっぱり夏は室内で育てるのがおススメ。
生育適温は15℃~25℃となりますので、元気に育てるため一つのポイントとして覚えておくといいですね。
レモンバームはどんな用土が好み?
レモンバームは比較的に強い植物なので、用土をそこまで選びません。
市販のハーブ用の土で十分に育ちますし、それが無ければ野菜用の用土でも育てられます。
保水性の良い土が理想ですが、用土にこだわる必要がないくらい強い植物です。
ハーブ用の土だと、こういうものがおススメですね。
肥料など必要なものが元から入っているので使いやすいです。
いかがでしたか?
比較的強い植物ですので、環境を整えるのもそこまで難しくはなさそうですよね。
葉がヒョロヒョロしてしまっていて元気がない。
そんなときは日光不足。
室内で日光の確保が難しければ屋外に出しましょう。
その時の注意点はいきなり外に出さないということです。
真夏は特にレモンバームにとっても過酷な季節。
3日くらいかけて日光に慣らしてあげるのがいいですね。
最初の日はお昼前には室内へ。
2日目には13時までには室内へ。
3日目には16時までには室内へ。
これくらい手間をかけてあげましょう。
その方がレモンバームも気持ちよく成長できると思いますよ^^
温度も心配するほどシビアではないのですが、生育適温の15℃~25℃がポイントですよ~。
さて、ここまでの話で用意する環境が整いましたね。
続いては一番肝心の日常の手入れについて。
【おすすめ記事はこちら】
レモンバームの普段のお手入れ方法は?
ここからは、レモンバームの日常の手入れについて見ていきましょう。
ここの手入れを怠ってしまうと元気がなくなってきてしまいます。
なのでしっかり押さえて欲しいポイントですね。
大きなポイントは、「レモンバームは生育旺盛な植物」ということ。
つまりよく育つってことですね。
まずは水やりについてみていきましょう。
レモンバームの水やりは?
レモンバームの水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えるのが基本です。
たっぷりというのは、鉢底から水が溢れるくらいが目安ですよ~。
お水はあげすぎると病気の原因になってしまうこともあります。
何事もいい意味で「適当に」やるのがイイってことです。
そして生育旺盛なので乾燥には弱い性質です。
水不足になると葉が黄色くなり、やがて株がいたんでしまいます。
葉が黄色く元気が無いという場合は、まず水不足を疑いましょう。
この場合、お水が十分にいきわたれば半日くらいで元気が取り戻せることが多いですね。
続いては肥料についてです。
肥料は何をどれくらいあげたらいいの??
先ほどもお伝えしましたが、レモンバームは生育旺盛な植物。
肥料が切れることによっても元気がなくなります。
水不足と同じで、肥料切れになっても葉が黄色くなるんです。
水は十分あげているのに元気がない場合は、肥料不足を疑ってみましょう!
肥料は植え付けの際に、緩効性肥料(かんこうせいひりょう)を混ぜておきます。
その後は成長期の3月~6月に固形の化成肥料を追肥しましょう。
このプロミックというのが結構有名どころですね。
色々の植物に使えるので1つ持っていても損はないと思いますよ!
株元から少し離して置くのがポイントです。
あんまり根元そばに置いてしまうと、これも元気がなくなってくる!
「肥料焼け」といって肥料が濃い部分にそれを薄めようとして根っこの水が吸い取られてしまうんです。
そして根っこの元気がなくなって、株全体の元気がなくなる。
これが肥料焼けの原因です。
肥料も水やりと一緒でほどほどを心がけましょう。
夏場の収穫後にも同じように追肥をすると、新芽がよく出て収穫量を増やすことができますよ。
ぜひチャレンジしてみてくださいね!
レモンバームは病害虫に強い?
レモンバームは、強いハーブのイメージ通りにほとんど心配はいりません。
ただ株が弱ったりしているとアブラムシ、ハダニなどが付くことがあります。
株が弱らないようにしっかり育てることと、葉の裏などまで日々観察することが重要ですよ。
アブラムシ、ハダニについてはこちらの記事で解説しています。
よかったら参考にしてみてくださいね。
もし虫が付いてしまったら、市販の薬剤で処置をしてください。
早めの対処がポイントとなります。
レモンバームの日常の手入れは以上です。
特に難しいポイントはありませんね。
ポイントとしては「生育旺盛」であることでした。
元気が無いが、葉が黄色くなっていたりする場合は水や肥料切れを疑いましょう。
ここまでで生育環境、日常の手入れまでを押さえました。
次にもっと詳しい育て方を見ていきましょう。
- いい苗の選び方
- 植え付け方法
- 摘芯(てきしん)
そのほかにも日常の管理にプラスするともっと元気に育つポイントを紹介します。
料理のようにちょこっとひと手間かけると、植物も元気になるんですよ。
レモンバームの詳しい育て方は!
ではここからは、レモンバームの育て方の詳細について紹介をしていきます。
苗の選び方~収穫までの一通りを、項目ごとで紹介していきます。
1つ1つ覚えていきましょう。
覚えきれなければ何度も繰り返し読むことで自分の知識になっていきますよ。
良い苗の選び方
まずは苗の選び方です。
そもそも元気な苗を選ばないと、その後も元気に育てるのは難しいですよね?
スタートからしっかりとポイントを知っておきましょう。
元気な苗は見た目で選びます。
葉が生き生きとしていて、緑色が鮮やかなものが良いです。
人を見た目だけで判断するのはよくないですが、レモンバームの苗は見た目も大事!
ヒョロヒョロと伸びているものは、日光不足で徒長しています。
徒長したものを選ぶのは避けましょう。
基本の植え付け方法は?
レモンバームは生育旺盛な植物です。
成長も早くなりますので、地植えの場合は間隔を空けて植えましょう。
鉢植えでも栽培可能となり、こちらの場合は少し大きめの鉢に植えるのがポイントです。
小さすぎるとすぐに根が伸びてきてしまうんですよ・・・。
でも鉢植えで、限られたスペースで育てられるのも魅力の1つと言えるでしょう。
それに夏場の暑い時期は苦手なので場所を手軽に移動できるプランター栽培もおススメ。
摘心
春に芽吹いた後、なるべく早くに摘心を行います。
そのことで枝分かれを促し、収穫時により多くの葉を収穫できるようになりますよ。
ちなみに摘心とは、植物の新芽を取り除く剪定(せんてい)の1つです。
新芽を取り除くと側枝を促すことになり、葉や花を多く付けさせることができます。
また背丈を低くコンパクトに育てたい場合などにも必要な工程なんですよ。
剪定・切り戻し
レモンバームは6月~7月の開花シーズン前に全体的に切り戻しをしましょう。
いわゆる切り戻し剪定(せんてい)と呼ばれる作業ですね。
伸びた枝や余計な葉を切り取ることで、ザックリと好きな大きさまで切り取って大丈夫です。
成長期であればすぐに戻りますし、花を付けさせない方が余計な養分を取られることがなくなります。
収穫の観点から言えば、花を付けさせない方が葉が元気に育つんです。
また梅雨や夏の時期に、葉が茂って株が蒸れることを防げますので剪定は必ず必要な作業となります。
植え替え
レモンバームの植え替えは、極端に寒い時期や暑い時期は避けましょう。
暖かい時期が成長期ですが、真夏の植え替えは避けてくださいね。
暑さにそこまで強いわけではありません・・・。
なので15℃~25℃の適温期に行うと良いと思います。
つまり春・秋が植え替えにはいい季節ということですね。
基本的には一回り大きな鉢への植え替えです。
もし株の大きさを変えたく無い場合は、根を分けて植え替える「株分け」をしましょう。
鉢の大きさを変えずに複数に分けられます。
ただ、二つに分けるので新し鉢や土など植え付けのための道具は必要になりますよ。
株分けは鉢底に固まった土を取り除き、根を傷付けないように優しくやることがポイントです。
植え付け後には、水が鉢底から溢れるまでたっぷり与えます。
また植え替え後の数日は直射日光を当てないようにしてくださいね。
玄関先などでちょっと休憩させてあげてくださいm(__)m
つまり植え替え作業は、植物にとっては負担であることを理解しましょう。
レモンバームの夏越しと冬越し!
レモンバームの夏越しは、特別な注意は必要ありません。
極端に暑くなる時は注意が必要ですが、生育適温が暖かめで広いのであまり問題ではありません。
夏場に注意することは、強すぎる直射日光に当てないことと水不足を起こさせないことです。
乾燥を嫌うことを覚えておけば大丈夫ですよね?
冬越しは関東以南であれば防寒対策が必要ありません。
マイナス5℃を割り込む地域では、室内に保護をするなどしましょう。
寒さに強い性質ですので大きなポイントは特にありません。
待ちに待ったレモンバームの収穫!
レモンバームは収穫時期が長いのも魅力の1つです。
都度の剪定の時に、収穫を兼ねて行うと良いでしょう。
開花時期である夏場には、葉の香りが強くなり質もよくなります。
ただ花を咲かせてしまうと香りが落ちてしまうので、花が咲く前に収穫を兼ねた剪定がおすすめです。
ハーブとして収穫を楽しむのであれば、花を咲かせないように注意してくださいね。
レモンバームの詳細な育て方は分かりましたか?
ほかの植物と比べると、注意点も多く無いように思います。
やはり生育旺盛で、乾燥を嫌うというポイントさえ押さえておけば大丈夫といったところですね。
ここまででレモンバームの育て方のポイントの紹介が終わりました。
今回はハーブということで、せっかくですので利用方法についても見ておきましょう。
レモンバームの収穫後のおススメの使い方は?
レモンバームといえば、ハーブティへの利用が真っ先に思い浮かぶのではないでしょうか?
でもせっかくレモンバームを育てるのであれば、ハーブティだけの利用だけではもったいないですよ。
料理などにもたくさん使えます。
ここからは気になるレモンバームの効能と、ハーブとしての利用例の紹介です。
レモンバームに期待される効能
レモンバームには豊富な栄養素が含まれています。
ビタミンCやポリフェノールがとても多いんですね。
また期待できる効能も多くあります。
その香りには鎮静作用があり、食べれば胃腸の調子を整えてくれるのです。
さらに抗菌や抗ウィルスもできちゃう優れもの!
食中毒などの予防にも役立ちます。
そのほかにもデトックス効果や、解熱鎮痛、滋養強壮などにも用いられるのです。
期待される効能の幅も広く、ハーブとして重宝されています。
レモンバームの使い方!何に変身させるのがイイ?
レモンバームは代表的なハーブティ以外にも、多くの利用例があります。
例えばレモンバームのはちみつ漬けです。
こちらならレモンバームを直接食べられますし、はちみつ漬けをヨーグルトなどにかけることで美味しくいただけます。
ほかにもレモンバームと、ココナッツパウダー、セロリ、ナンプラーを混ぜた炒めごはんなんかも美味しいですよ。
こちらならフレッシュハーブとして、生のレモンバームをそのまま使えます。
さらにはスープ、チキンソテーなどの肉料理にもとっても合うんです。
デザートやお菓子でもカップケーキやクッキー、さらにはアイスクリームに添えてもいいんですよ。
レシピを調べると思ってる以上に、多くのレシピを見つけられます。
調べてみたらきっとレモンバームを育ててみたくなること間違いなしですよ!
レモンバームの利用についてはどうでしたか?
ハーブらしく効能が広くて魅力的ですよね。
しかも思った以上にレシピもネット上で紹介されています。
レモンバーム栽培に興味のある方も、そうでない方も調べてみると面白いですよ。
ではこれで一通りの紹介が終わりました。
最後にまとめでおさらいをしましょう。
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レモンバームの育て方と利用方法とは?育てやすいのに魅力溢れるハーブだった?~まとめ~
今回はレモンバームの育て方を中心に、その魅力をお伝えしてきました。
比較的育てやすいハーブということで、初心者の方にもおすすめの内容だったのではないでしょうか?
暑さにも弱くなく、寒さにも強いというのは重宝しますよね。
日本のように寒暖差が大きい地域では、育てやすさに必須の条件と言えます。
育てるポイントは
- 日光を好むこと
- 乾燥を嫌うこと
- 生育旺盛であること
この3つさえ押さえておけば、案外悩むこともなく育てられてしまうことでしょう。
ヒョロヒョロすれば日当たり不足ですし、葉が黄色ければ水か肥料切れであることがほとんどです。
それ以外であれば、成長して伸びてきた時に忘れずに剪定作業をしておけば問題ありません。
しかもこの剪定も、収穫を兼ねてのものですので本当に負担がないと言えますよね。
ハーブらしい利用もたくさんできますし、健康にも良い効果を多く持っていることも魅力です。
初心者の方でも、ハーブ初挑戦の方でも自信を持っておすすめできる植物です!
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