アンスリウムと言えば、光沢があって鮮やかな印象が特徴の植物ですよね。
花も開花期間が長く、次から次へと花を咲かせてくれるのも魅力的です。
でもこのアンスリウムの栽培では
「葉が黄色くなってしまった」、「花が咲かない」などの悩みをたくさん耳にします。
そんなにも難しい植物なのでしょうか?
答えは違います。
決して難しい植物ではありませんので、ご安心ください。
アンスリウムの場合は、観賞用として室内で育てることが多いんですね。
アンスリウムの特徴などをしっかり知らないと、気付かない内に間違った方法をしていることが多くなります。
今回はアンスリウムを元気に育てる方法を紹介していきますね。
室内でも元気に育てられるよう、特徴とポイントの両方を覚えていきましょう。
Contents
アンスリウムの育て方!気になる特徴とは?
アンスリウムには多くの種類があります。
その理由は自生地の範囲が広いからというのが1つです。
コロンビア、エクアドルといった熱帯アメリカからインド諸島にかけて自生しています。
そしてその種類の数は、なんと600種を超えると言うので驚きでしょう。
大小さまざま、色もとりどりと多種多様な植物なんですね。
直立して花を咲かす姿はとてもイキイキとしていて、どこか神秘さすら感じられます。
そんなアンスリウムを室内でも元気に育てるポイントは3つです。
まずはこの3つから覚えていきましょう。
1.置き場所
1つ目は「置き場所」です。
どんなところに置いて管理すべきか?という話ですね。
アンスリウムはを日差しに弱い特徴があります。
また風通しの良いところが好きなんです。
そのため「明るい日陰で、風通しの良い場所」に置いてあげましょう。
ポイントは特に夏の強烈な日差しや、夕方の西日などには注意をしましょう。
アンスリウムが傷んでしまいますよ。
一種の火傷みたいな感じなってしまうんですね。
明るい日陰がピンと来ない方は「レースカーテン越しに日光を当てる」と解釈してみてくださいね。
逆に日光が全然入らない場所では、株が軟弱に育ってしまいます。
そうなると病気にかかりやすくなったり・・・。
どうしても暗い部屋で管理する時は、1日に4~5時間ほどをレースカーテン越しで日光浴をさせましょう。
時間帯としては午前中がベストです。
2.水やり
2つ目は水やりについてです。
アンスリウムの水やりは「土が乾いたら、たっぷりと水を与える」。
逆を言えば「土が湿っている時は水やりをしない」ですね。
このようにメリハリを付けないとアンスリウムは元気に育ってくれません。
ポイントは水やりをする時は鉢底から滴るくらい、たっぷりと水やりをすることです。
ただし鉢底皿の水は捨ててくださいね。
放置すると根腐れの原因になります。
ひどい場合は復活できなくなるので要注意ですよ!
そして、この水やりの目安は4月~10月の生育期の目安です。
こちらを基本として覚えましょう。
朝の気温が20度を下回り出したら、水やりの回数も徐々に減らしていきます。
そして冬になったら成長期は終わり、あまり水を必要としなくなるのです。
そのため冬の水やりは数日おきに1度与える程度で十分になります。
湿気を好むのですが、メリハリがないとダメなんですね。
冬では乾燥気味に育ててください。
ただし乾燥させ過ぎると植物が弱り「葉が黄色く」なってしまいます。
それを放っておくと枯れてしまうんです。
植物の様子を見ながら調整してあげましょう。
あとは葉水をワンセットでしてあげると喜びますよ。
霧吹きなどでシュッシュと葉に水を吹きかける工程ですね。
湿気を好むアンスリウムには、この葉水で補ってあげましょう。
3.温度条件
最後の3つ目は温度についてです。
暖かい地域で自生することだけあって、暖かい温度が生育には必要です。
それでも日本の真夏は暑過ぎるので、この時は涼しい場所で管理してください。
また一方で寒さには弱い植物となります。
最低でも10℃の温度が必要ですので、それが確保できる部屋で管理してください。
見落としがちですが、窓辺だと思った以上に冷えることがあるので
窓からは離しましょうね。
室温をエアコンで管理することが多いと思いますが、このエアコンの風が直接当たらないようにしてください。
アンスリウムが乾燥してしまいます。
エアコンと併せて加湿器を使うのがベストと言えますよ。
生育適温は18℃~30℃なので、こちらも参考にしてみてください。
ここまでのポイント3つは覚えられましたか?
暖かく湿気のありそうな、熱帯地域の植物っぽい条件でしたよね。
この条件を満たしておけば、アンスリウムは元気に育ってくれることでしょう。
この中でも1番多く間違いがあるのは、水やりです。
いつも湿らせておけば良いわけではなく、メリハリが必要でしたね。
必ず押さえておきたいポイントです。
続いてはアンスリウムのトラブル時の対処法を見ていきます。
対処法まで知っていれば、どんな場面でも悩むことはなくなりますよ!
アンスリウムのトラブル対処法とは?
ここからはアンスリウムの栽培でよく聞くトラブルと、その対処方について紹介していきます。
そのトラブルとは
- 葉が黄色くなってしまった
- アンスリウムの元気がない
- 花をしっかりと咲かせたい
の3つです。
これらを1つずつ掘り下げて、さらには法までしっかりと考えていきましょう。
アンスリウムの葉が黄色くなったら?
1つ目の葉が黄色くなってしまった時から見ていきましょう。
原因として考えられるのは、日当たりが不足しているか水の与え過ぎかです。
葉が黄色いからといって慌てて肥料を与えてはいけませんよ!
逆効果になりかねないので焦らず状況から原因を考えてくださいね。
このように葉が黄色く、元気が無くなった場合には肥料ではなく「活力剤」を与えます。
活力剤は肥料よりも養分の配合が少ないので、急に与えても植物にダメージを与えにくいのが特徴です。
ホームセンターや園芸店などで購入でき、「ハイポネックスリキダス」や「HB-101」などが代表的な商品となります。
こんな感じの見た目のものですよ。
それ以外での葉の変色には直射日光による葉焼けが考えられるでしょう。
この場合は直射日光に長く当て過ぎたことが原因で、
元には戻りませんので注意してくださいね。
もとより直射日光に当てること自体がNGとなります。
アンスリウムの元気がない原因は?
2つ目はアンスリウム自体に元気がない時です。
1つ目と違って局所的ではなく、株が全体がクタっとしてしまった時ですね。
こちらの場合は肥料を与えると良いと思われます。
ただ注意点があり、肥料を寒い時期に与えても効果がありません。
それどころか真冬などに与えたら根腐れを起こしてしまいます。
必ず気温の上がる5月頃を目安に与えるようにしてください。
与える肥料の種類ですが、クタっと既にしてしまっているので「液体肥料」を選びましょう。
液体だと即効性に優れているからなんです。
目安は月に1回程度のペースとなり、成分は肥料焼けを防ぐためにカリウムが濃くないものを選びます。
代表的な商品は「ハイポネックス液肥」や「アルゴフラッシュ液肥」などです。
これらもホームセンターや園芸店で手に入りますよ。
5月頃から9月くらいまで与え、それ以降は翌年の春まで肥料は不要です。
ここの期間も覚えておきましょう。
アンスリウムの花をしっかり咲かせるには?
最後の3つ目は、アンスリウムの花をしっかりと咲かせたい時です。
アンスリウムの魅力は、花が次々と咲くことにあります。
それなのに花が咲かなかったら寂しいですよね。
花が咲くのには、先に葉が次々に増えるところから始まります。
ここが滞っているので、原因は「肥料不足」と「根詰まり」が考えられるでしょう。
肥料に関しては、もともと春から秋までは月に1回程度は花用の緩効性肥料(かんこうせいひりょう)を与えた方が良いんです。
この工程をあらかじめやるべきこととしておきましょう。
生育期に肥料を与えることで、株も元気に育ち花付きが良くなりますよ。
肥料はリン酸が多いものがよく、代表的な商品は「ハイポネックス原液」や「花工場原液」などです。
ホームセンターや園芸店で購入できますので、覚えておくと便利だと思いますよ。
それ以外では花後の処理が遅れると、花が付きにくくもなります。
次から次へと花を咲かせますが、終わった古い花が残っていると次の花が咲きにくくなるんです。
色あせてしまった花は、すぐに取り除いてあげるようにすると次の花がさきやすくなります。
原因が根詰まりの場合には、植え替えをすることで問題は解消されるはずです。
この植え替えについては、次の項目で紹介しますね。
いかがでしたか?
アンスリウムで起きやすいトラブルについての紹介でした。
トラブルと言っても、必ず原因がありますから対応策もあるということなんですね。
いざという時に困らないよう、しっかりと押さえておいて欲しい項目でした。
続いては、上で紹介しきれていない部分を詳しく見ていきましょう。
【おすすめ記事はこちら】
アンスリウムの植え替えをしよう
ここからは上で紹介しきれなかった「根詰まり」の解消法、植え替えについてを紹介していきます。
植え替えにおいて大切なポイントは3つです。
- 植え替え時期
- 事前の準備
- 手順通りに行う
この3つさえ守れれば失敗はないことでしょう。
植え替え時期
植え替えは食部に負担を与える作業です。
植物にパワーがある時期に行って、乗り越えさせる必要があります。
つまり生育期のタイミングにやるべきなんですね。
そのため適した時期は5月中旬~9月中旬となります。
この適した時期以外に行うと植物が耐えられなくて最悪枯れてしまうことも考えられるんです。
事前の準備
ここでの準備とは、事前に必要なものを取り揃えておくという意味です。
必要なものを正しく用意しておかないと、手順を守ったとしても上手くいかなくなります。
正しく用意をしましょう。
用意するものは
- 植え替え後の一回り大きな鉢
- 植え替え後に使う培養土
- 根切りバサミ
- 移植ゴテ(スコップなど)
- 軽石(鉢底用)
- じょうろ
となります。
ポイントははちの大きさです。
当然ですが、植え替え前より小さい鉢を使えません。
逆に大き過ぎる鉢でも、根が行き届かず養分を吸いきれなくなるので使えません。
あくまで一回り大きな鉢としましょう。
もう一つは培養土です。
市販の「観葉植物用の土」を選べば問題ありません。
中でもおすすめは「ゴールデン培養土」です。
使える幅が広く、有名な商品な上に安心して使えますよ。
植え替えの手順
では最後に、植え替えの手順を見ていきましょう。
こちらは順番通りにやるだけですので、植え替えは作業前に覚えてしまえると楽ですよ。
- 鉢から株をゆっくりと抜く
- 古い土を3分の1くらい落として、固まった根をほぐす
- 黒くなった根、ヒョロヒョロと伸びた根を切り落とす
- 一回り大きな鉢を用意して、鉢底に軽石を2cm入れる
- その上に培養土を3cm入れる
- 株がしっかりと立つように、根の間に土を入れながら植えこむ
- 鉢のふちより4cmほど下まで土を入れる
- 幹を揺すりながら、満遍なく水やりをする(これで根の間に土が行き渡ります)
- 水やりで水がひかないようなら土を足す
- 植え替え後は養生させる
以上が植え替えの手順となります。
道具や土を用意できていれば難しくありませんよね?
また10.養生させるにはポイントがあります。
この時には明るい日陰に置くこと、水やりは土が乾くまでやってはいけません。
その代わりに葉水をしてあげてください。
また肥料を吸う元気はまだないので、肥料は与えないようにしましょう。
この時に置き場所を変えず、なるべくその場に馴染ませることも重要ですよ。
植え替えは少し大変な作業ですよね。
でも、準備するものと手順を押さえていれば失敗はないと思います。
そしてなにより「養生」のところがポイントとなります。
ここはがしっかりと覚えたいポイントと言えるでしょう。
では最後にまとめとなります。
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アンスリウムの室内での育て方とトラブル対策方は?~まとめ~
アンスリウムは見た目が魅力的で、観賞用に用いられることが多いですよね。
そのため育て方の中で、紹介してきたように悩みが多く出てくるようなんです。
でも育てることが決して難しい植物ではありませんでしたね。
正しく特徴を知り、それぞれのポイントを押さえることが大切です。
その中でも特に、水やりと気温の管理が間違えられていることが多いと思います。
今回の紹介で正しく覚えていただけたら幸いです。
それぞれのトラブルにも対処ができるようになったと思います。
トラブルには必ず原因がありましたね。
事前に知っておくことで、実際に問題が起きた時に原因が絞り込みやすくなります。
ぜひ参考にしてください。
アンスリウムは魅力的な花です。
室内で観賞用として育てることがおすすめと言えます。
そして室内であっても、難しくなく育てられますよ。
安心して多くの方に挑戦して欲しいと思います!
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