クリスマスローズといえば「冬の貴婦人」とも呼ばれるほどの、可憐な花を咲かせる植物。
私もいつかそんなあだ名で呼んでもらいたい・・・。
そんな見た目だけではなく、寒さに強い多年草!
何年も花を咲かせてくれるタイプのお花です。
という理由も手伝って冬のガーデニングでは人気の花なんですよ!
開花の時期は12月~4月頃。
通常の植物が育ちにくい時期に花を咲かすので重宝されるんですね。
そんなクリスマスローズの栽培では、よく葉切り(はぎり)の質問があがります。
葉切りというと難しく聞こえることも多いようで、手順などで悩むことがあるみたいなんです。
実際、あなたも「ハギリ・・・ナニソレ?」と思ったんじゃないでしょうか?
また葉をどのくらい切り落とすかも分かりにくいようですね。
でもクリスマスローズの場合は、葉切りで悩む前に一度待って欲しい理由があります。
それは種類によって葉切りが必要、不必要と分かれるんです。
それがどういうことなのか?
そんなことも含めて説明していきますね。
では今回はクリスマスローズの葉切りについて見ていきましょう!
Contents
クリスマスローズに葉切りが必要な理由とは?
ここでは、そもそもなんでクリスマスローズに葉切りが必要なのかを考えてみましょう。
でもその前に、より基本の葉切りってなんなのか?
葉切りとは別名で古葉取り(ふるはとり)と呼ばれる作業です。
(別名のが分かりやすい名前だと思うのは私だけでしょうか…)
名前の通り、また別名の通りに古い葉を取り除く作業となります。
この作業を行う理由は主に2つです。
- 植物の見栄えをよくするため
- 余計な古い葉を取ることで植物の生育を促すため
観賞用なり、園芸店で売る時なり見栄えは重要ですよね。
また植物が吸収した栄養を効率よく使わせるためには、古い葉を取り除く必要があります。
せっかく出てきた柔らかい新芽を、古いゴワゴワした葉が傷つけてしまわないようという理由もあるんです。
赤ちゃんのお肌がデリケートなようにクリスマスローズの新芽もいたわらないとですね。
さらに病気や害虫の予防にも繋がります。
意外と重要な作業だと認識していただけたでしょうか?
でもクリスマスローズの場合、葉切りが必要なものと不必要なものがあるんです。
どういうことか?
実はクリスマスローズは大きく2つの種類に分けることができます。
その1つは有茎種(ゆうけいしゅ)と呼ばれるものと、
もう1つは無茎種(むけいしゅ)と呼ばれるものです。
この内、無茎種と呼ばれるもののみが葉切りの必要がある種類なんですよ。
これってどうやって見分ければいいんでしょう?
それぞれ少し詳しくみていきますね。
クリスマスローズの有茎種
クリスマスローズの有茎種は概ねが常緑性となります。
つまり、基本的には1年を通して葉が枯れにくい種類なんです。
そのため有茎種の場合は葉切りの作業自体は不要で、
茶色く変色してしまった葉を取り除く程度で良いということになります。
クリスマスローズの無茎種
クリスマスローズの無茎種はガーデン・ハイブリッドと呼ばれる系統のものです。
この種は品種改良が非常に良く進んでいます。
そのため、園芸店でもっともよく見かける種なんですよ。
常緑性のものと落葉性のものが混在しています。
落葉性のものは葉が枯れます。
なので葉切りが必要となるんです。
確実に葉が枯れる以上は、それに対して対策が必要ということですね。
つまり葉切り作業が必要なのは無茎種のクリスマスローズ。
また園芸店で多く売られているのはこの無茎種なので、
クリスマスローズを育てる上では葉切りの知識が必要なんです。
葉切りについてと、クリスマスローズの種類についてを触れてきました。
結局クリスマスローズを育てるなら葉切りの知識が必要なんですが、知識として知っておいて損は無いと思いますよ。
続いては、そんな葉切りの肝心な手順を紹介していきます。
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クリスマスローズの葉切りの手順は?
ではここからは、クリスマスローズの葉切りの手順を紹介します。
葉切りの対象は?
まずは葉切りの対象となる葉から知っていきましょう!
対象となる葉は、前年に出てきたゴワゴワとした古い葉。
逆に秋以降に出た新しい葉は切らないでくださいね。
これは触ってみれば感触でわかりますよ!
葉を切る位置ってどのあたり?
クリスマスローズの古葉を切る時は、地面に届くのであれば極力そこから切り取ってあげましょう。
届かなくてもなるべく地面に近いところから切ってあげてください。
新芽などは決して傷つけないように注意しましょうね。
ゴワゴワして慣れないうちは大変かもしれませんが、よく見ながら切り取れば大丈夫です。
作業をするときには軍手やガーデニング用の手袋をするのをおススメします。
葉切りはちょっと寒い時期に行うので、そんな時期には手袋をしていないと指が切れてしまうことも!
それから、お肌の敏感な方は特に注意!
実はクリスマスローズでかぶれる方もいるんですよ。
あとは万が一虫が出てきた時に素手で触らなくてOK!
こんな理由から、作業の時には軍手か手袋をしましょうね!
切り取る時にやった方が良いこと
クリスマスローズに限りませんが、葉切りをする時には清潔なハサミを使ってください。
しかもできれば消毒をしましょう。
具体的には第三リン酸ナトリウムという消毒液に、20分くらいつけてから作業をします。
しかも株ごとに消毒をしないと意味がなくなります。
もし大量のクリスマスローズを栽培している場合は複数用意しましょう。
なぜかというと、
クリスマスローズを傷める原因の1つに、特定のウィルスの関与が分かっています。
ちょっと仰々しくなってしまいました・・・。
たとえば、
風邪をひいている人のマスクを使いまわしするとしますよね?
で、それを付けた人も風邪になりやすくなるじゃないですか?
そんな感じでハサミも消毒をしないと、
万が一病気を持っていた場合に他の株にも被害が広がってしまうんですね。
というわけで
消毒まですることで、より長くクリスマスローズを楽しめることに繋がるんですよ!
手順はいかがでしたか?
難しいところはないと思います。
消毒も必ずとまでは言いませんが、そこまでやることをお勧めしていますよ。
(じつは私はそんなにまめに消毒はしていないです(-_-;) )
実際に葉切りをわかりやすく解説してれている動画があったので紹介しますね!
いままでお話してきたことなんですが、動画で見るとやっぱりイメージがわきやすいですよね?
次に葉切りの手順が押さえられたところで、葉切りの実施時期を見ていきましょう。
クリスマスローズの葉切りの時期
多くの植物は春などの暖かい時期に、色々な手入れをすることが多くあります。
でもクリスマスローズの葉切りの場合は11月~1月の花が咲く前の時期に行います。
これは単純に花が咲く時は花に養分が取られるためです。
花が咲いている途中でも枯れてきた葉があったら葉切りを行ってくださいね!
限られた養分を効率よく循環させるために、花が咲く前に古い葉を取り除きたいということになります。
また花が咲いた際の見栄えにも考慮してのことなんですね。
クリスマスローズはそもそも寒さに強く、冬場に花を咲かせる植物です。
他の多くの植物とは注意点も違って当たり前!
花を長く楽しむことにも繋がりますので、そう考えれば自然かなと思います。
気温が10℃以下となってからで、天候はカラッと晴れた日が理想ですよ。
クリスマスローズの葉切りの時期は想像できましたか?
寒くなってからで、雨ではない日にしてくださいね。
それでは最後にまとめとなります。
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クリスマスローズの葉切りの方法と春以前にやる理由~まとめ~
クリスマスローズの葉切りについて紹介してきました。
葉切りなどの作業工程では、どうしてもやり方が分からないなどの悩みを持つ方が増える傾向にあります。
多分それは、切り取るという行為に後ろめたさが出ることも1つの要因なのかと思うんです。
でもここで書いたように、切り取る理由までしっかりと知っていればそうそう悩むこともなくなります。
なにより、今回でいえば葉切りが育てているクリスマスローズのためになるんです!
だからこそ有茎種では葉切りが必要のないことであったり、葉切りの時の注意点まで知っておく必要があります。
注意点では特に消毒のあたりとかですね。
「花を長く楽しむために必要なことだからやる」という、大元の理由を知ることが1番大切ですよ。
実施時期も寒くて大変だと思いますが、せっかく育ててるわけですからしっかりとやってあげてくださいね。
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